「映画史に残る傑作」ヒックとドラゴン 高橋慶介さんの映画レビュー(感想・評価)
映画史に残る傑作
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物語の進行上不可欠な要素の説明はテキパキと、それでいて説明臭くなくスムーズになされていきます。まさに快適そのもの。安心して物語世界に没入できます。すべてのエンターテイメントに関わるクリエイターに見習ってほしいほど。
主人公とドラゴンの出会い、心を通わせる食事のシーン。そしてあの大迫力の飛翔シーン。
どれをとっても映画史に残る名場面と言えるでしょう。
ただひとつだけ気になったことが。主人公の部族が戦うことしか能がない強要のないバイキングである理由。
「なんでドラゴンと戦ってるんだ。逃げればいいだろ」というツッコミに対抗する予防線にすぎないと思っていて見ていたのですが。
主人公のピュアさ、清純さ。他の部族民の野蛮さがしつこいほど描かれ次第に鼻につくように
「大人の男たちは皆頭が悪くて野蛮で下品で虐待的。脳みそなんてありゃしない。
でも動物ちゃんと私のかわいいボウヤ(主人公)だけはお利口さんで愛にあふれているの」
そんな作者の考えかたがにじみでてくるようでした。
調べてみると原作者様はやはり女性とのこと。
その点で一点減点とさせて頂きました。そう言う作者の歪んだ偏見が投影されていなければ手放しでほめたい作品であり、必見の映画ということは間違いないでしょう。
良質のエンターテイメントであると断言します。
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