縞模様のパジャマの少年のレビュー・感想・評価
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有刺鉄線を挟み鏡のように座る幼い子ども2人の姿は同じ人間であるのに...
有刺鉄線を挟み鏡のように座る幼い子ども2人の姿は同じ人間であるのに全く違う。戦争という大きな渦が人々を狂気に走らせる。
大人の身勝手さも教育により育まれる偏見も。
触れなければその本質を知る事は出来ない。
純粋さは残酷だ。
救いのない話だがとても考えさせられる。
絶望
事実を知ってしまっているから、どうしたって悲しい結末が見えてしまう。
それでもなにか希望がないかと願いながら観ましたが、この当時に戦争という大きな流れの中でない希望を願うことの絶望を感じさせられるようでした。
色々なことが積み重なって最後に最悪の結末を迎えましたが、元を辿れば「戦争が無ければ」に突き当たります。71年前に比べ、いまや世界中に友達がいる時代です。しかしまた不安定な時勢でもあります。友達同士が敵になることがないよう、切に願うばかりです
衝撃的なラスト。 仕事と称してしていることは、決して自分の子どもに...
衝撃的なラスト。
仕事と称してしていることは、決して自分の子どもには言えない。そして自分の子どもがそんな目に合わされるなんて、想像もしたくないことだろう。
狂気の時代の中で、純粋で率直な少年はある意味、大人たちよりもずっとまともだ。
いいユダヤ人もいるでしょ?
周りがユダヤ人を敵とみなすことに対する疑問。
誰も教えてくれないから、足を踏み入れた場所。
気になるのは、収容所の暮らしを知るユダヤ人の少年が、なぜその場所にブルーノを連れていったのか、ということ。
負のスパイラル
こどもたちの未来まで壊してしまう戦争。
食卓での胸焼けする様なやり取りも全ての原因は戦争。
みんな生きてるけど、表情が死んでる。
分かりきった事だけど、やっぱり戦争は沢山の人々を傷付け殺めるだけ。
ない方が良いに決まってる。
うわぁぁ…。
登場人物の皆が戦争、そして当時の風潮による被害者かなと思う映画。
主人公の父親も、収容所で自分が行っていることが、どういうことなのか痛感したのではないかと思いました。
ただ、怖いだけの作品ではなく考えさせられる映画です。
3.3
悲しい映画だった。よくある感じの映画だけど、その中でも最も悲しい映画の1つだった。メッセージとしては多少の違いはあるけれど、他の作品とさほど変わらなかった。
DVDの不調で最後飛ばして見ざるをえなかったけれど、大体わかった。こういうことがないようにしたい。
題名がすこしセンスがないように感じるけど、良質な映画。
冒頭の「少年時代とは自分の目で事物を確かめる時代」という言葉が映されたが本当にそうなんだなと見終わって深く感じた。それがいいとこでもあり、悪いところでもあるんだなあ。でもいい面の方が重要であると思う。
いわゆる「戦争映画」とは違う
「縞模様のパジャマの少年」
知人に勧められ、ちょうど第二次世界大戦関連の映画を観漁っていたところだったので、興味を持ち、観ました。
ナチスドイツのユダヤ人迫害が主題ですが、ドイツ人とユダヤ人の子どもを主としてあり、今までのいわゆる「戦争映画」とは違った観点で作られているので、興味深かったと思います。ラストのなんとも言えない感情は表現できませんので、興味がある方はクリスマスに大切な人とご覧になることをお勧めします。
事実を教えないことの残酷さ。
予告編で流れる、
「少年は、ただ知りたかった。」というセリフ。
まさにそんな作品だった。
彼にきちんと事実を教えていれば、あんなラストにはならなかっただろう。
この映画から学べるのは、戦争の辛さとかではなく、子供達に事実を隠さず見せることの重要性なんじゃないかなと感じた。
本当によく出来た作品
ナチスの将校の子供と、ユダヤの収容所の子供の出会い。
世間知らずのブルーノは自分の父は国の為に良いことをしていると思っている。
ユダヤ人を強制連行し殺すホロコーストなんて知らない。
シュムエルはそこに収容されている子供。囚人服みたいなのを着ている。
全てのシーンが重要で意味がある。余分なシーンは無いと言える。
完璧な編集とシナリオで私を釘づけにした。
未収録シーンや監督らのコメンタリーでさらに良さが伝わります。
全く難しくなく、見やすいので是非
自分はメッセージ性がどうとかラストがどうとか、あらすじやら背景について語るつもりは全く無く
「素晴らしい作品でした。」これがまず伝えたいことで。
ホロコーストを扱った作品は無数にあれど、これほど明解に繊細に作られた物は中々お目にかかれないと思う。
100分程度の映画に詰めるべき内容と量がきっちり詰まっている。多すぎず少なすぎず、全てのシーンが過不足なく丁度収まってるのがすごく気持ちいい。
原作が児童文学に属するので、原作者ができるだけ子供に分かるようにと読者の目線に寄り添って書いている事と、ホロコーストという成熟しきった題材がうまくかみ合っているんだと思う。
登場人物の性格の配置とそれを観客に伝えるためのエピソード作りが実に見事で、またそこからエンディングまでのシーンの抽出、がいかに優れていたかと映画を見終えた後、舌鼓が止まなかった
例えば少年ブルーノが友達と飛行機の真似をしながら下校する冒頭シーンひとつで、少年の幼さ、純粋さが伝わるし、友達と遊ぶ事がいかに好きか、そしてもしかすると軍人に対して憧れがあるのではないかと、映画のストーリー上でブルーノが見せた性格の全てが一見して感じ取れる
引越しパーティでのブルーノの祖母が軍人であるブルーノの父に嫌味を言うシーンからは、祖母の軍人に対する考えと父親の少年時代から現在までの変遷や彼の本質を予感させる。
全てのシーンが起こるべくして起こって、あるべくしてあった。
暗いストーリーではあるものの、ジグソーパズルのピースが繋がっていくような気持ち良さが常にあった。
また役者陣の演技についても全く文句のつけ様が無い。
80点でも無く120点でも無く、100点中100点の作品とはまさにこうゆう物だと思う。
マークハーマンの安定感
ブラス!もそうであったが、
この監督は、実に丁寧に物語を紡ぎ出す。
外しません。
遊びません。
皮肉なラストは実話ではないそうでやり過ぎ感も。
タイトルが効いてきます。映画的といえるかもしれません。
二人のこどもの演技だけみても
充分満足できる作品。
この映画に出会えて良かった
この映画は大きな音の効果音はなくて、
ただ観ている人の心に切実に訴えかけてくる映画でした。
今までの戦争を題材にした映画は
大人からの視点で描かれているのが主だったけど、
この映画は子どもの視点から描かれていて、だから余計に心に響くものがありました。
人をユダヤ人とかドイツ人とかと見るのではなくて、ただ1人の人間として見る。
私たちが今でも出来ていないことをブルーノという少年はやってのける。
ラストは衝撃的だったけどこの終わり方以外は考えられません。
観た後に人種って何なんだろう、大人は歴史をどのように捉え、伝えていったらいいんだろうと深く考えさせられ、また、自分の価値観をしっかり持って事実を受け止めることの大切さを教えてくれる、素晴らしい映画です。
現実という名のドS映画
2008年イギリス映画。95分。2011年1本目の作品。予告編でずっと気になってた映画が今年の1本目の作品に。
内容は;
1,時は第一次世界大戦まっただ中、ドイツに住む主人公の少年は父の転勤で家族共々引っ越すことに。
2,新しい生活の地で少年は縞模様のパジャマの少年と友達になる。
3,そのパジャマの少年はユダヤ人収容所施設で生活していた。
本作のミソは、人種問題は大人の問題であって子供の視点からはまったく関係ない、ということでしょうか。本作はいわゆる実存主義的な作品。大人が受け入れる世の中の規律に「汚染」されていない子供の視点から描かれた人種差別問題。
もちろん、これだけではただのファンタジーで終わってしまうのであって、ドラマにするためにはそこに大人や社会の2人の少年の友情への介入が必要になってくる。ですが、本作の場合はいくらなんでもやりすぎです。
これは子供向けの映画ではなく、大人向けの作品。家族で観ることなど絶対にしないでください。予告編の宣伝の仕方もあるのでしょうが、本作を観終わった後、あまりの絶望ゆえにすごく気分が落ちました。
それにしても、「あれ」はひどいな。そこまでする必要が本作にあったのだろうか。あと30分長くしてもいいから、もっとましな終わり方にして欲しかったです。
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