「内容は人種差別」セントアンナの奇跡 クリストフさんの映画レビュー(感想・評価)
内容は人種差別
予想外の冒頭で、しかも訳が分からずに進み、終わった後にもう一回冒頭を見直してしまう映画です。DVDで良かった。
第二次大戦のイタリア・トスカーナ戦線がメインの舞台。
アメリカ黒人部隊は白人上官から碌な扱いもされないまま、戦闘真っただ中におとり同然に放っておかれた4人は、戦線に紛れ込んでいた少年を助け出し、ある村にたどり着く。負傷した少年を助けるためと、部隊本部と連絡を取るために滞在した村で、地元のパルチザンとの格闘や忍び寄るナチスドイツとの戦闘と、様々な事件が起こるが、一番印象的だったのは村の夜のパーティー。アメリカ黒人4人は村の人々が「対等に」酒を酌み交わしてくれることに、
「あの国のために戦っているのに、あの国にいるより今は自由だ」
常に白人との差別に悩まされていた日常とのギャップに感動すら覚える4人。
この話ではいろんな対立軸があるが、終始一貫してあるのはこの黒人と白人との「終わらない戦争」。スパイクリー監督ならではだなと感じる。
ラストは感動しますが、全体的に冗長で不要な演出も多い。冒頭の射殺も、結局4回見直したが、相手も分かり辛いし理由も不鮮明。
昔のあれが今のこれにつながってました、というのが好きな方にはお勧め。
少し長い(2時間半強)から気合が必要。
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