「愛する事」シェルブールの雨傘 ぽちゃこさんの映画レビュー(感想・評価)
愛する事
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美しい音楽とお洒落なファッション。とても切ない恋の話。
ギイとジュヌヴィエーヴは最後まで互いを愛していたと思う。
ジュヌヴィエーヴに批判が集まりがちだけど、彼女は愛する男との子供を守る為に最善の選択をしたのだ。勿論、母を裏切れなかった事もあるが、明日をも分からない貧困の中で(衣装が可愛すぎて解り辛いけど)生きて帰るかも分からないギイを待つよりもギイの子供を愛してくれる金持ちと結婚する事で子供を守ったのだ。
対するギイはちょっと残念。ショックだったのは分かるけど、マドレーヌが可哀想。本当の気持ちが知りたいと泣いたマドレーヌを抱き寄せながら決して彼女を向く事なく遠くを見ながら愛を語る。ジュヌヴィエーヴとの夢をマドレーヌとなぞる。最後のシーンでジュヌヴィエーヴに「とても」と返したのは、嘘ではないが、ジュヌヴィエーヴに対する気遣いであり息子とマドレーヌへの責任である。彼はマドレーヌを見て一度も愛していると言っていない。
どうか互いへの愛は心に秘めたまま、互いのパートナーに裏切りを悟らせる事なく一生幸せを演じ続けてほしいものだ。
母親目線の勝手な解釈です。
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