「推理物ではなく娯楽活劇」シャーロック・ホームズ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
推理物ではなく娯楽活劇
総合:75点
ストーリー: 65
キャスト: 70
演出: 85
ビジュアル: 85
音楽: 75
原作を昔から読んでいるエセなシャーロキアンとしては、やはり原作とは相当に雰囲気がずれていると感じざるを得ない。犯人の犯罪に対する種明かしはあるものの、推理で犯罪を追いつめていくわけではない。鋭い観察眼で情報を集め高い知能を使って状況を分析して物語を進めてくれる推理物というよりは、疾走感のある活劇中心である。登場するワトソンとホームズの性格も原作とは違う。これならばホームズじゃなくて、違う登場人物を作って制作してくれたほうがのめりこめた。
だが映像もカメラワークもたいしたものだしアクションもいい。とにかく展開が早くて飽きる間を与えることもなく進んでいく演出が相当にうまい。最初はオカルトものかファンタジーものかと思った物語は実は単純でありふれたものだが、このような早い展開でもわかりやすく明瞭とも言える。原作とは全く異なる娯楽活劇映画として見れば、けっこうな高い質感があるし面白い。
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