「誰でも観易く楽しめる痛快作」スラムドッグ$ミリオネア クリストフさんの映画レビュー(感想・評価)
誰でも観易く楽しめる痛快作
いきなりジャマールの拷問から始まる「半分ネタバレ」でスタート。本気か?と思ったがこれがこの作品の肝。
ジャマールの幼少期から始まって、最終的にTVでヒーローになるのを描いても面白いとは思うが、物語に入り込むまでに時間がかかる。それを「何でこんなことになってるの?」と観客に思わせることが、非常に強い掴みになっている。
無学のジャマールが難問を、まあかなりしんどい経験値だけで解答していく。その際に多用されるフラッシュバックで描かれるインドのスラムは、ジャマールが生きてることがかなりラッキーだと思えるほど壮絶。彼らの生命力たるや凡人ましてや日本人の比ではない。その逞しく生きていく様を痛快に描いているところも素晴らしい。
ラティカに全く興味が無かったサリームが、その後彼女の近辺にいた図々しさには首を傾げたが、それもラストのためだったのかな。何はともあれ、流石のダニーボイルでした。
余談ですが、この映画を題材にしたクイズをダウンタウンのTVでやってましたが、あれは番組の1コーナーで済ませるのは勿体ないくらい面白かった。
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