「 クリント・イーストウッドが主演・監督するヒューマンドラマ映画。元...」グラン・トリノ 疲れたおじさんさんの映画レビュー(感想・評価)
クリント・イーストウッドが主演・監督するヒューマンドラマ映画。元...
クリント・イーストウッドが主演・監督するヒューマンドラマ映画。元軍人で心を閉ざした頑固な老人が、アジア系移民・モン族と接触することで最後の行動を選択する。
喀血シーンが繰り返されていることから、主人公は進行肺癌に罹患し余命が短いことが示唆される。どうせ散る命なら意味のあるものに、また生きてるうちに朝鮮戦争の贖罪も・・・なのだろう。この死期間近という設定があることで「最後の行動」がより意味深いものになっているように思う。
魅力的なストーリーを優先するのではなく、主人公のこまやかな心情を丁寧に描き出す事に注力されている。またその心情描出はセリフではなく映像で表現されていて、小説ではないが文学臭を感じる。
単なる娯楽映画と一線を画した余韻を残す「文学的映画」と言える。
なお「グラン・トリノ」とは1968年~1976年にかけて販売されたフォード・トリノのうち、第3世代(1972~1976年)を指す。この映画を契機に1972年製グラン・トリノは注目を集めるようになったとのこと。
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