劇場公開日 2009年4月25日

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「爺さんから若き男子へ。」グラン・トリノ xmasrose3105さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0爺さんから若き男子へ。

2021年10月23日
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シンプルに、ああいい映画観たなあ...と思える一本。

でも人生のほうは、シンプルじゃない。
真面目に生きていても、戦争になれば人を殺さなきゃいけないし、普通にただ働いて生きて行きたくても、それを邪魔する輩がいる。
家族だから愛が交わせるとは限らないし、
人種や年齢が性別が違っても、気が合うこともある。
何歳になっても人は変わるし、
何言ってもクズはクズで変わんないこともある。
人生はいつも混沌。

それでも生きて、最後の最後の瞬間まで、魂を磨くことはできる。
それが若き友の心に、楔を打つように、残った。
グラン・トリノはビンテージカー。
でもモノじゃなく、魂を、次の世代に渡したんだね。

若きオトコを男にするのは、大人の男。
言葉じゃない。
格好でもない。
上っ面じゃない。
自分の命の使い方。
何を守り、何を捨てるのか。

歳を重ねて身体は古びても、真実を見る眼力は強まる。
でもそれもその人が、自分をどう生きてきたかによる。
愛を教えるのが、一番難しい。
実の親子でも。
ただ愛は伝わるところに、ちゃんと引き継がれていく。

xmasrose3105