「前半はとても笑えるうえ、後半30分からの締まりが見事」グラン・トリノ あんみつさんの映画レビュー(感想・評価)
前半はとても笑えるうえ、後半30分からの締まりが見事
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前半部分は少年とのくそったれで楽しい会話が楽しい。思いのほかブラックさにあふれていて(個人的にそういった類は受け付けるので)、より楽しめた。
とにかく印象的だったのは、ラストのタオが従兄たちの逮捕を黙って見届けるシーン。個人的な意見だが(様々な解釈があると思うが)、なぜイーストウッド演じるウォルトが丸腰で従兄たちの家に行ったのか。それは、従兄たちが自分を殺し、逮捕される、それをタオが見る。ウォルトはそうすることでタオに、タオが犯そうと思っていた復讐・人殺しはしょうもないことであって、自分のように罪の意識を抱えてこの先の人生を生きてほしくない、というメッセージを最後に遺して逝ったと解釈した。
自分で言っておいて正直安直すぎるとは思うが、素朴で普遍的ともとれるメッセージを心に訴えてくる形で伝えることができる、イーストウッドはやはり素晴らしい人物だ。
自分が家庭を持った時、またもう一度見たいと思う。
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