「……あ、あれ?」笑う警官 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)
……あ、あれ?
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……ええと、おかしいな。
予告編は結構面白そうだったはずなんだけど。
原作を読んだ人に聞いてみたい。
本作の脚色は角川春樹その人が手掛けたようだが、この映画の台詞やキャラって、ホントに佐々木譲の原作通りなんだろうか?
警察組織内部の腐敗は他の映画でも何千回と扱われてきたテーマゆえ、新味が薄いのは仕方無い気もする。
だが、ベストセラー小説が元とは思えないほど、正義と不義、善と悪についての論じ方が薄っぺらいのは困りもの。
その単純さは『水戸黄門』並みだ(そういや悪党の笑い方も悪代官みたいだった)。
善悪の狭間で苦しむキャラもいるにはいるが、台詞にも見せ方にもヒネリが無いので葛藤がまるで伝わってこない。出演陣の演技も空回りっ放し。
「あいつが黒幕?!」とか「まさかそんな秘密が……」
みたいなシーンは幾つかあるのだが、そこにサスペンス映画的な爽快感やカタルシスといったものが、全くと言っていいほど無いのだ。これは原作ではなく、明らかに見せ方の問題かと。
ハードな雰囲気を出そうとして過度な演出を意図的に避けてるんだろうか?
いや、これは多分単純に……ごにょごにょ。
最後のシーンとジャズ音楽の使い方だけは好きかな
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