永遠のこどもたちのレビュー・感想・評価
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長くて退屈だった!!
スペイン映画という事で雰囲気は良いという第一印象でしたが、序盤からテンポが悪くとても長く感じます。中盤でエクソシストのシーンがあり、私は「死霊館」がつまらなかったので本作も苦手な映画でした。「パンズ・ラビリンス」は良かったのに本作はよくある普通の古めかしい映画にすぎないと感じました。
始終不気味
腑に落ちない
ホラーではなく、お話に浸りたい人向けの映画かな
この映画はホラーというより、お話に浸りたい人向けの映画かなと思います。
所謂「夏に見たいな」というホラー映画ではありません。
他の方のレビューにありましたが、
どこか絵本的で、登場人物たちの運命の捉え方がおとぎ話のようにも感じました。
尺も100分強あり、大部分が静かなつくりになっているので、
ある程度気持ちの余裕を持って見るといいかと思います。
序盤はホラー要素はかなり抑え目で、
登場人物たちを情報を与えすぎない程度にちゃんと描いています。
事件?が起こり始めてからも、決して急がず
クライマックスに向けて盛り上げていくところがとてもいい。
ただそのスピード感が人によっては退屈に感じてしまうかもしれません。
オチはまぁ予想できるものの
積み立てがしっかりしているせいか、ガッカリ感は特になく、
ラストまで見て、なんというか「納得」してしまいました。
最後にこれは趣味の問題だと思いますが(※まだ見てない方はここで引き返してください!)
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最後のカットはアレを拾った後、
ドアが開いたところでエンドロールに行って欲しかったかなと。
あの表情のアップは私としては蛇足に感じてしまいました。
まぁあくまで私の趣味ということで、一人でも共感してもらえればうれしいです。
気味の悪いホラーってだけじゃない
罪と愛と救いを、余すことなく
母親の子に対する深い愛が伝わってくる・・・
評判がよかったのと、製作がおととし一番のお気に入りの「パンズ・ラビリンス」のデル・トロだったので、ずっと観たいと想っていた。やっと時間が合って、観ることができた。スペイン映画は観た記憶がないのだが、違和感はなかった。タイトルバックが内容との符号を感じさせ、おもしろかった。ストーリーは言ってみればホラーで、怖がりの私はずいぶんびくびくさせてもらったが、非常に納得がいくオチを用意してくれていたので、感動できた。その点がこの映画の一番の長所だと思う。また、主演のベレンも、こういうストーリーの場合ヒステリックな演技に終始してしまいがちなところを抑えた演技ながら信念を感じさせて、好感がもてた。魂とか霊魂とか、自分も感じられるだろうか?などとちょっと考えた。
良いです
to be with you
超常現象モノとしありがちな演出とは一線をおき、愛するものを失った喪失感を最高に美しく描いていて成功していると思います。但し惜しむらくは、ラストの結び方が少し性急しすぎて、強引になっていること。
はっきり言ってギレルモ監督の『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』に失望した人たちが納得できる一本です。
なんと言ってもラストのあの痛い結末は、ギレルモ監督ならではのもの。ギレルモ本人の監督作品でもなく、クリーチャーも一切登場しません。けれどもそのスピリットは本作に色濃く表されています。
その点『ヘルボーイ』は、ハリウッドの商業主義に迎合してしまったキライはあります。
『パンズ・ラビリンス』以上の衝撃的な結末を迎えるのですが、本作はさらに主人公ラウラと子供達が触れあうシーンが登場。ここで『永遠のこどもたち』のテーマの意味が明かされて、とても感動してしまいました。怖いのに感動してしまう作品としては『アイズ』に似ていると思います。
ただここで 『パンズ・ラビリンス』と違って、エンディングは終わりませんでした。
そのあとで、ラウラがどうなったのかネタバレシーンが追加されており、う~ん、そういうことなのね(T^T)と、複雑な気持ちとなった次第です。こんな気持ちにさせるところが、ギレルモプロデュース作品の所以ですね。
もう一つ特徴的なのは、『永遠のこどもたち』のラストに向けた伏線の細かさです。冒頭の少女時代のラウラが子供たちと遊ぶシーンから、すでに後半の重要なシーンの複線となっております。
息子シモンが突如行方不明になってしまうところから、不思議な現象がラウラの身の回りで起こり始めます。その表現も当初は『ラビリンス』同様にラウラの空想かな?と思わしめる展開。徐々に何か目に見えない存在が関係してそうだとラウラに気づかせていきます。
ホラー作品と異なる点として、異形のモノや残虐さを一切出さず、恐怖感をたっぷり味わさせてくれました。
そして中盤のハイライトとして、霊媒師(ちなみに演じているのは、名優チャップリンの娘)を招き寄せて、かつてラウラも子供時代を過ごした舞台となっている孤児院に何が起こったのか霊視によって明かされます。
このときシモンは行方不明になって、すでに9ヶ月。
誰もが、この不思議な現象と霊媒師の話でシモンは神隠しにあったのだろうと思わせるところに徹底して伏線を張っていくところに巧みさを感じたのです。
果たしてシモンはどこにいたのか!どうなったのか!衝撃のラストのお楽しみと相成りまするぅ~。
本作は、ミステリアスな展開以上に、生きていると信じ探しつつけるラウラのシモン対する母の愛情の強さを感じさせてくれます。シモンはHIV感染者で余命幾ばくもなく、おまけに血のつながりもない孤児でした。それでもわが子同然に扱い、命がけで行方を捜そうとしたその思いはもスクリーンからも伝わってきて、涙を誘われることでしょう。
やはりラウラも孤児であったことが理由として強かったのだと思います。
そんなラウラ自身の孤独感を表現しつつ、未知の存在へ果敢に立ち向かっていく強さをも秘めたラウラをベレン・ルエダが好演していました。
ヨーロッパでスピリチャルムービーとして大ヒットした本作ですが、超常現象モノとしありがちな演出とは一線をおき、愛するものを失った喪失感を最高に美しく描いていて成功していると思います。
但し惜しむらくは、ラストの結び方が少し性急しすぎて、強引になっていること。そして『永遠のこどもたち』との触れあうところをもう少し長めに描いてもらったら、もっと感動できたのにというもどかしさも感じました。
ぜひ見てきた人のご意見も聞いてみたいです。
ホラーより怖い、スピリチュアル・ドラマ
ギレルモ・デル・トロのパンス・ラビリンスを観ました。
この一作ですっかり彼に魅了され、
彼が監督ではないが製作しているということで、
この作品にも直ぐに飛びついて観る事に。
作品から受ける印象は、
パンスラビリンスに似た感じです。
が、最後の結末が与える印象は、
私にとっては真逆でした。
ラウラは孤児院で育ち、
三十年後にその屋敷を夫カルロスと買い取る。
彼等には養子で先天的なHIVの子シモンがいた。
シモンには一人遊びの癖があり、
空想の仲間が見えているかのような言動が見え始めていた。
そんなある日、シモンが忽然と姿を消す。
ラウラは必死に彼の消息を追うが、半年が過ぎた。
藁をも掴む気持ちで霊媒師の力を借り、
シモンが家にいる事がわかるが、
その霊媒師や夫までもこの屋敷を去ろうとする。
シモンが生きていることを願うラウラの母性は
最後の決戦に挑む。
この映画のオチが、しばらくピンと、来なかった。
ようやくわかり、ツジツマがあって
胸のつかえがとれたものの、その結末はあまりに悲しい。
確かに、それとわかるように
フラッシュバックのように印象的なシーンを
浮かびあがらせていたが、
私的にはシックスセンスのような結末にして欲しかった。
ある意味、
最後の衝撃の大きさは、「ミスト」と並ぶかも知れません。
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