「幻想的な恐怖と愛情」永遠のこどもたち Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
幻想的な恐怖と愛情
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総合:70点
ストーリー: 65
キャスト: 70
演出: 80
ビジュアル: 80
音楽: 70
主題は恐怖なのか幻想なのか愛情なのか、または全部が混ざり合ったものなのか。何が起きるかわからない不安はあるが、実はそれほど怖くもない。不思議な静寂に包まれた神秘的な雰囲気が映画全体に漂う。殆どの場面は古い屋敷とその周囲のみなのだが、その描き方が郷愁的で美しい。その中でただひたむきに子供を追いかけ続ける母性愛がまた幻想的なまでに美しいのである。
子供たちは時間が止まっている。彼らはいつまでも遊び続ける。別に殺しの恨みも何もなく、ただ異次元に存在し続ける。彼らは人を襲う幽霊なのではなく、恐怖の存在なのではない。結局その世界に現世の死に近い者たちがつながり閉じ込められたということなのかな。
最後の夫のちょっとした微笑みが、出会った親子の幸せを知った諦めというかそういうものを示しているようだ。悲惨で不幸な話ばかりなのに、それで何となく結末が救われた気になる。
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