劇場公開日 2009年5月9日

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「ニコラス式ハードボイルド」バンコック・デンジャラス スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ニコラス式ハードボイルド

2015年10月13日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

暗殺率100%で凄腕の殺し屋と聞けば物凄く格好良いイメージなのですが、パッと見そうでもなさそうに見えるのはある意味さすがはニコラス・ケイジでしたね。
暗殺者の掟4ヶ条とか、ジェイソンの「トランスポーター」っぽくてカッコ良さ気だったのですが、思いのほか人間味があったりドジっ子だったりで・・・物凄く硬派な映画のはずだったのに、結局は良くも悪くもニコラスらしい映画になってしまいました。

まあでも作品の質自体は低目も、何だかんだで嫌いではなかったです。
哀愁たっぷりの孤独な殺し屋が、人と係わることで変わっていく様子は、微笑ましくもあり、それなりには感情移入させられました。
さすがにジョーのピュアすぎる恋心は笑っちゃうレベルでしたし、ありえなさすぎて製作陣の感性を疑いましたけどね。

しかしジョーと耳が聞えない美女フォンの恋の結末は切なかったなぁ。
どう考えても実らない恋と分かってはいてもね・・・。
ただジョーとフォンの関係に重きを置きすぎて、コンと言う弟子を取った方のエピソードが何となく中途半端になってしまったのはちょっと勿体無かったかな。
なぜ弟子を取ったのか、その辺の心理描写も微妙でしたし。

で、衝撃のラスト、まあ衝撃と言うよりは、ある意味必然だったのかも。
これがニコラス式のハードボイルド、やや甘っちょろ過ぎた感は否めなかったものの、個人的には嫌いじゃない作品でした。
突っ込みどころ多数なところも、ある意味ニコラスの味って事で。

スペランカー