「世界観は好き」バビロンA.D. MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)
世界観は好き
超大作っぽいが恐らくB級の部類に入るだろう。ヴィン・ディーゼルの主演作は「ワイルド・スピード」以外ほとんどB級映画だが、どれもなかなか良い世界観の作品が多いのも特徴だ。本作は例にならって面白そうな展開になるかと思いきや後半に行くにつれて何がしたいのか分からなくなる。何もかも中途半端で謎が増幅するだけだ。オーロラという少女が突然終盤になってミサイルを手前でブロックして爆発させるシーンは特に驚愕。スーパーマン的な強大なパワーがあったのだろうが、尻切れトンボのような中途半端な展開でただでさえ置いていかれているというのに、いきなりそんなパワーを発揮されたらもうお手上げだ。結局、オチも意味が理解できない。
これではだめだと思い色々調べてみたところ、撮影中に悪天候が続き撮りたいシーンを中々撮れず、結局予算オーバーになり撮影不可に。その際に配給の20世紀フォックス側と関係が悪くなり、公開前に20世紀フォックス側が勝手に後半のカーチェイスシーンをカットするとういう事態にもなり、監督が元々撮りたかった作品が撮れなかったそうだ。言い訳と言ってしまえばそれまでだが、そういった背景もあったということで、本作は不運な作品だろう。
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