モンスター・ホテルのレビュー・感想・評価
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お父さんはつらいよ
ドラキュラ伯爵の娘メイヴィスの118歳のバースデーパーティーに、世界中のモンスターがドラキュラ伯爵のリゾートホテルに集う。そこへ、世界中を旅する人間の青年ジョナサンが迷い込み、あろうことかメイヴィスと恋に落ちる。ドラキュラ伯爵、さあ大変!
ソニー・ピクチャーズによるCGアニメーション。
一応扱ってる題材は“ホラー”なんだけど、愉快で楽しいファミリー・ムービー。
ドラキュラ伯爵を筆頭に、オオカミ男、フランケンシュタイン、ミイラ男、透明人間…他にも出るわ出るわのモンスター・オールスター。
各々、キャラも立っている。
ドラキュラ伯爵が守ろうとしているのは2つ。
まず、仲間のモンスターたち。人間からの迫害を逃れる為、このホテルを作った。
その昔、ドラキュラ伯爵の妻は人間たちに殺された。
モンスターたちは人間が怖い。
人間たちはモンスターが怖い。でも、今は…。
そして、娘のメイヴィス。
118歳(人間で言うと18歳?)の年頃の娘を未だに“ベイビーちゃん”と呼ぶほど超過保護。
娘は外の世界に出たがってるが、父はあの手この手を使って考え直させようとする。
娘を“守る”と娘の“幸せ”は似てるようでちょっと違う。
過保護な父親と、反抗期の娘と、自由奔放な娘の恋人候補の三角関係。
人間だろうとモンスターだろうと、お父さんはつらいよ。
吹替で鑑賞。
モンスターたちはプロの声優陣が巧さを見せ付けるが、メイヴィスとジョナサンは芸能人。
メイヴィス=川島海荷は思ってたほど悪くなかったが、ジョナサンが“キミ、かわうぃ〜ね〜”じゃねえ…。
お父ちゃんに涙。
ロラックスおじさんの予告はイヤというほど流れるのに(爆)
今作の予告なんて、ほとんど観たことないんだよなぁ劇場で…。
日米同時公開のワリにはすごく地味。悲しいくらい目立たない。
ところがこれがまた!
こういうのに限って面白いのだ(爆)これもまた珍しい傾向ね。
なんだろう、モンスターって付くアニメは面白いのか?^^;と
思うくらいに良くできている。
ピクサーの名作、モンスターズ・インクを思い出し、確かあの
設定もこれと同じく、人間を怖がるモンスターのお話だったと。
彼らがなぜ人間を怖がるようになったのか。
その理由が今作では辛く悲しいのだが、しかしながら不幸を
前向きに捉えようと頑張るドラキュラのお父ちゃんに涙が出る。
父親にとって、一人娘はもう可愛くてたまらないのだろう。
そのあたり、普通に過保護のお父ちゃんを描ききっているので、
世のお父さんお母さん方は、隣に座っている愛娘を見据えつつ
また色々と思ったりできるわけなのだ。
家族で観るもよし、大人が一人で観るもよし、誰が誰と観ても
楽しめる一品に仕上がっている。
そして、確かに日本版で残念なのは原語版での字幕上映がなく、
吹替え版でしかお目にかかれないという寂しさがあるのだけど、
今作は侮ることなかれ!山ちゃんの独壇場!…ではあるんだけど
声優陣の見事なパフォーマンスが楽しめる佳作に仕上がっている。
アイドルやお笑い芸人を使うのが定石になりつつあるアニメ界、
そのおかげで(面白くなる作品もあれど)イメージぶち壊しも多く、
私らの様な映画ファンから何で字幕版がないんだ!!っていう
文句ばかりが罪のない劇場関係者に放たれたり(しないけど)と、
昨今ではそこがネックだったりしている。
ところが今作は(予想を裏切って)激ハマりの声優役が楽しめる。
チャラいと評判の藤森をなぜ起用したのかは観てみれば分かる。
人間は誰しも、こいつはこういう奴に違いない。というような
先入観を持つことが多いが、それを逆手にとった展開をみせ、
人間(モンスターも)の表と裏をチャラ~っと^^;結んでしまった。
テンポがよく、軽快にアクションを重ねて最後にじんわりとさせる。
物語としては平凡じゃないの。というところではあるが、
ゲームじゃないのよ人生は。子育ては。恋愛は。というところで
こういう感動を味わうのにはうってつけの作品。
テーマが単純明快で、人情愛情に満ちたアニメはやはり嬉しい。
(最近自らの姿勢を問うアニメが多くて反省しきり…頑張らないと)
吹き替えがね〜…
たぶん、ストーリーもキャラクターも面白い出来なんだと思う!
けどね…
最近、アニメだけでなく吹き替え上映が増えてイイのやら悪いのやら。
これに関しては、
吹き替えゼンゼンダメ!
作品壊すなっ!
って思っちゃいました。
オリラジのフジモリ起用して、チャラオ全開な英訳を喋らせて映画進めないで欲しい…。
吹き替えうまい人だと、本人の印象ゼンゼン出てこないもんだけど、下手な人だともうその本人しか頭に浮かび上がらない。だから、アニメの主人公がどんなに魅力的でも全く映像が頭に入らないの…。
声優選びは慎重に…お願いします。
ドラキュラの親馬鹿ぶりにホロッ!
原題:「HOTEL TRANSYLVNIA」(ホテル トランシルバニア)
監督:ゲンデイー タルタコフスキー
アメリカ映画 3D コンピューターアニメ映画 ソニーピクチャー
キャスト(声優)
ドラキュラ伯爵:アダム サンドラー
娘メイビス :セレナ ゴメス 日本版(川崎海荷)
ジョナサン :アンデイーサンバーグ (藤森慎吾)
ストーリーは
ドラキュラ伯爵は 愛した妻が形見に残した赤ちゃんを 安全に育てる為に秘境のリゾート地に、お城のようなホテルを建てた。妻を無残にも魔女狩りの火あぶりで失った。その憎い人間から できるだけ離れて暮らさなければならない。大切な赤ちゃんを 人間の迫害から逃れて無事に育てるには どんなに注意しても注意し足りない。お城の奥の奥で、大切に大切に育てられた女の子メイビスは 父親の愛情を一身に受けて育った。
でも大きくなると メイビスはお城を出て、外の世界を見てみたくて仕方がない。外に出たいと言う娘に、とうとうドラキュラは メイビスが118歳になったら外出禁止を解く と約束してしまった。
メイビスの118歳の誕生日。
好奇心の塊のようなメイビスのことが心配で心配で仕方の無い父親は、メイビスに外出許可を与える一方で、ホテルの近くに、架空の町を作り、メイビスを待ち受けた。彼女が町に着いたとたんに、人間のふりをしたモンスターがメイビスを火炎攻撃、ニンニク攻撃で、怖い思いをさせる。もうこりごりと、逃げ帰ったメイビスを見て、ドラキュラは、にんまり。
さてメイビスのお誕生日を祝う為に 世界中からモンスターがやってきた。フランケンシュタイン、ミイラ男、透明人間、狼男、と次々にやってくるお客たちと、豪勢で愉快な誕生パーテイーが始まる。しかし、ドラキュラ伯爵の館に こともあろうにバックパックを背負った人間界の青年が紛れ込んでやってきた。ドラキュラは大慌て。
リュックを背負って世界中を歩いて回っている青年アンデイーは、のどかな顔で怖いもの知らず。まして、ホテルはモンスターのために作られたホテルだなどと、知らないから中に入るなり、みんな怪物の仮装パーテイーをしているのだと思って、さっそく仲間入り。そこで出会ったメイビスに一目惚れをする。
メイビスも、生まれて初めて会った青年に心惹かれる。あわてたのはドラキュラだ。体よくアンデイーを追い出そうとするが 可愛らしいメイビスに恋をしたアンデイーは 一向に出て行かない。歯噛みをして二人の間を引き裂こうとするドラキュラのもと、メイビスとアンデイーの初恋の行方は、、、。
というお話。
とても愉快なコメデイーアニメーション。
驚くほど画面が美しい。アニメーションの技術も進んだものだ。デイズニーアニメの初期の頃のフイルムとは雲泥の差だ。動きも自然で、それぞれのキャラクターが際立っている。
ドラキュラがとても魅力ある描き方をしている。彼の親ばかぶりが、笑えて、ホロッとさせる。彼の過保護のもとすくすく育ったメイビスが 純真で可愛らしい。
そのメイビスを一目見るなり恋をする 21歳のバックパッカーも、朴訥としていて 正直で魅力的だ。彼がメイビスに誘われて、お城の屋根の上から下界を眺めて、その美しさに感動して、「ワー。ブタペストみたいだ。」というシーンがある。アンデイがただの旅行好きな現代っ子なだけではなく、東欧諸国を歩いて巡るような、なかなか骨のある青年だということが それとなくわかる。
ホテルにやってきたモンスターたちに楽しんでもらおうと、ドラキュラは 食事だけでなく、ゲームやカードやロックコンサートやプールでもてなす。でもドラキュラのセンスは とっても時代遅れ。なんと言ってもドラキュラは何世紀も生きてきた。今では 年寄りが老人ホームでしかやらないような ビンゴゲーム、1950年代のようなスローテンポのミュージック。ドラキュラの時代の産物に、欠伸を噛み殺すアンデイーの様子が 大いに笑える。
誰もが知っているモンスターたちが、リゾートホテルにやってきて、皆仲良くプール遊びに興じたり、ダンスしたり、ゲームやったり、メイビスとドラキュラのために力を貸したりする。
とても楽しい映画。見ていて自然と頬が緩む。
一人で見るのではなく 仲の良い家族や友達と見て、一緒に笑って、ちょっと幸せな気持ちになれる映画だ。
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