イングロリアス・バスターズのレビュー・感想・評価
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途中で席を立った人が一人…
「面白さタランかったら全額返金しバスターズ」などというワケのわからん企画のためにタラ映画の品位を落としてしまったのではないかと心配になってしまった本作。5章立ての構成ながらも時系列通りの進行となっていて、理解しやすい戦争映画だった。もちろんタランティーノらしく残虐シーンはあるものの、彼にとって初の戦争映画ということもあり、切り口が絶妙なうえに史実を無視するぶっ飛んだ内容でもある。
ソ連が崩壊してからは、アメリカ産の映画に登場する“敵”はテロリストもしくは依然としてナチ。またしてもナチを徹底的に悪者扱いする映画かと危惧していたが、そうではないようだ。なにしろナチ狩りを繰り返し、頭の皮を剥ぐという、レイン中尉(ブラッド・ピット)率いる“イングロリアス・バスターズ”が主役なのだ。むしろ、ナチによるユダヤ人狩りという蛮行は第1章にしか登場しないし、連合軍の行為の方が残酷に思えるくらいなのだ。ブラピもそうだし、ドイツ側ではツォラー兵士(ダニエル・ブリュール)を敵兵数百人殺した英雄に配するなど、甘いマスクの人気俳優に残虐性を持たせるキャスティングがニクいところだ。
気合いが入ってるなぁと感じさせるのは、フランス語、ドイツ語、英語、そしてコミカルな使われ方だったイタリア語と、異言語間における絶妙な会話。スパイやゲリラなど、戦争映画に不可欠な多言語によるスリリングなコミュニケーションは大変面白い。方言のアクセント、「グラス3つ」などといった民族の習慣、見破られるんじゃないかとハラハラさせられるシーンは見どころの一つです。それらを見事にまとめていたのが4ヶ国語を巧みに話すナチス側のハンス・ランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)。関係のない話題からネチネチと攻め、見抜いてしまうテクニックは空恐ろしいものがあった。カンヌでも男優賞を獲得したようだし、いい俳優ですね・・・
クライマックスはヒトラーも参加するという、映画館でのプレミア上映会。復讐を果たそうとする映画館女主人のショシャナ(メラニー・ロラン)と恋人のマルセル(ジャッキー・イド)。そこへ横恋慕するツォラーが絡んできて・・・と緊迫感溢れる展開となっています。バスターズはちょっとおマヌな活躍でしたが、スクリーンに映し出されるショシャナが最高!
他にはダイアン・クルーガーやイーライ・ロス、それにティル・シュヴァイガーがいい味出してました。ナレーションがサミュエル・L・ジャクソンだとは気付かなかった。それに通訳の女性が『キル・ビル』でも通訳してたソフィア(ジュリー・ドレフェス)だったとは・・・
ピッツァ
お茶目な画面に久し振りに会えた。
しかし音響まで安っぽく、役者達の演技は中盤以降どんどん馬鹿になり、クリストフ・ワルツの輝きを打ち消した。
脚本のディテールもドラマも詰めが甘いと言わざるを得ないが、可愛らしさはある。憎たらしさもあるが。
緊張と緩和
タランティーノの作品にそこまで愛着があるわけではないが、面白そうだったので鑑賞。かなり個人的には楽しめる作品であった。
ストーリーは二人の主人公を軸にしたナチスに対しての復讐劇である。
本作を通しても、タランティーノはやはり脚本が完璧であるといった印象を持つ。ユーモラスで面白い会話からしっかりとストーリーが読み取れて、展開が読めないのが彼の脚本の真骨頂だと感じた。
クリストフ・ヴァルツの演技は最高すぎた。各賞の助演男優賞を総なめしたのも納得。メラニー・ロラン、ダイアン・クルーガー、ブラッド・ピットの演技も良かった。
タランティーノは緊張と緩和の演出が上手いなと本作を通して痛感する。会話を通してもそれが成立している上に、音楽やカメラワークなどによってもそれを演出するからすごい。鑑賞者が呆気に取られると同時に笑ってしまう細工が幾つも施されている。
Wikipediaを参照して製作の裏話がわかると本作を更に楽しめる。タランティーノが本作に掛けていた熱量は計り知れない。
本作はレンタルショップで戦争映画のコーナーにあるが、本作は歴史をも笑いに変えてしまう壮大なスケールで描いたブラックコメディである。見終わった後に別に何も心に残らないんだけど、見てる最中はめちゃくちゃ面白いと感じるし、テンポが良いから一気に二時間半見れちゃう。
ただ、濃くて中身があるストーリーかと言われるとそうではないから、好き嫌いは別れる作品なのかもしれない。
娯楽映画としてかなり自分は好きな作品であった。
舞台劇のよう!!
「ヘイトフル・エイト」を観た後なので長いのは覚悟していましたが、やはり舞台のような作りの会話劇で、キャラと場面が切り替わるので集中力が持続しづらいです。このまま映画館の話で行くのかと思ったら、女優に切り替わった、全体のちょうど半分の所で集中力が途切れてしまいました。「ユダヤ・ハンター」圧倒的優位からの展開はネタとしては分かりますが、かなりがっかりしました。内容じたいは目新しいものは何もないと思いますが、同じくユダヤ人女性による復讐を描いた「ブラックブック」と比べると、個人的にはかなりつまらないです。二時間でまとめた方が見易くなって良かったと思います。
「次のナチスはナチスを攻撃しながら現れる」
復讐に駆られて映画館の人間を大量が虐殺する女主人。
あたかも彼女はユダヤ人の復讐に囚われたヒトラーのようになってしまう。
認めたくないために、強烈にナチを否定するが、
復讐と大量虐殺を痛快と感じてしまう我々観客こそがナチスそのものなのでは?
女戦士かっこいい。
内に秘めたものがジワジワ滲み出てる映画
ドキドキするとこもハラハラするとこもあって
楽しめる。ストーリーもよい。
クリストフワルツ、いつも悪役のイメージで
今回もなかなかだったなあ。
でも悪い印象はない
めちゃめちゃ演技派なのがわかった
ゾックゾク
全編通して、ハラハラするシーン目白押しですが、
個人的には特にバーのシーンの駆け引きが、
もう恐ろしくて、
股間の辺りがゾクゾク、ソワソワ。
最後まで息のつかない展開。
面白くなければ全額返金(でしたっけ?)
というキャッチコピーに偽りなし。
会話で緊張感を保ち続ける演出
どの章も会話で心理戦を暴力より手前に探り合い特にC・ヴァルツの存在感が異様でイタリア語まで喋っちゃう辺りはバスターズの滑稽さが伺える。
ラストのC・ヴァルツのキャラが崩壊して今までの緊張感は何だったんだろうって位にジョボくなって残念。
地下でのシーンはメインキャラが不在の中、劇中で一番興奮して圧巻だった。
全ての事柄が会話の緊張感で保っていた割に単純解決するのが物足りない。
随所にタランティーノ特有の演出でテンション上がる効果が絶大で堪らない。
やはりドキドキさせてくれる監督だ。
比喩じゃなくて、クソ共を映画がぶっ殺すとか最っ高!!
王道復讐悲劇の女神に相応しいメラニー・ロランに、ブラピのレインも何もかもがハマリ役でもうニヤニヤw今じゃビッグなヴァルツのランダも笑っちゃうほど狡猾で、相手をまんまとシーソーゲームへ嵌め込む罠も最高だった。ナチをバットで撲殺するイーライ・ロスもクソ最高で、ストレス溜まったイジメられっ子に一回見せてやりたいほど(でもマネはしちゃだめよ)!!
随所に仕込んだ映画ネタは初見の頃と同じで分からず(あ、でも『シンデレラ』を思い出す場面はあったな。全然ロマンチックじゃないが)、自分の映画オタクスキルが足りないことが悔しかった。でも初めて観た頃よりも楽しんでるのは嬉しかった。なんせ最初は思い描いてた戦争映画と違いすぎてて、イライラして本編中に眠っちゃったぐらいだから(基本的に敵地潜って、忍び足で進行だしね)。一応銃撃戦はあるがカタルシスはさほどない。ないってことはないだろうけど、ハリウッド産とは違うあくまでタランティーノバージョンだから、そこら辺とは異なってる。それを良しか悪かとするかで大分評価は分かれるかもね。
ただ唯一残念なのが、どうしてバスターズメンバーを豪華キャストに託さなかった!?ヒューゴはティル・シュヴァイガーより、ブルース・ウィリスが良かったし(ウィリスの生まれは西ドイツのラインラント=プファルツ州)、ブリジットは第一希望のキンスキーで観たかったのに…。
己を貫くイカレ野郎
ブラピが好きで観ました。
そして本作も期待通りブラピがいい味出てました。
ファイトクラブや、フューリーで見るような、「真っ直ぐなイカレた男」が最高にクールです。本作も然り。
「殺した敵兵の頭を剥ぐ」とか、「バットで殴り殺す」とか…。そしてそれを眉1つ動かさず、煙草ふかしながら淡々とこなす。また、白タキシードで敵の官僚軍団の中に潜り込む時、図々しく腰に手を当ててぶすっとアゴで敵大尉を見る。そんな、「危険性」と「自分の態度を崩さない姿勢」に見惚れます。
最後のシーンでもバシッとイカレ具合を示して幕を閉じてくれますし、ブラピファン必見間違いなしです。
ふつう
ところどころ面白かったというのが第一の感想、タランティーノの関連の作品はそこそこ見たけどこれは微妙でした。
最初と最後の方はとても良かったんだけど・・。
どこをどうしたらよくなったとかはわからないけどふとした瞬間にあぁタランティーノの作品だなー、と思い返すぐらいで、突き抜けてる感じはあまりなかった。
niceキャラ!
前半の緊張感がヤバイ!
そして意味ありげな演出。そして特に意味がなかった(笑)
終盤にかけ段々とぶっ飛んでいくストーリーも良い。
映画のスクリーンをスクリーンに映し出す?演出もビックリ(笑)
記憶にバッチリ残る作品でした。
「こいつは俺の最高傑作になりそうだ」
以前に観たことがあったのですが「ジャンゴ」を観て改めて鑑賞。
「こんなに面白い映画だっけ?」というのが正直な感想です。
個人的にタランティーノ作品の醍醐味だと思うのは、
派手なドンパチとウィットに富んだ会話劇。
(よく言われるパロディ要素は正直よく分からない)
そして複数のプロットがテンポよくひとつに収束していく構成。
ラストの滅茶苦茶ぶりはご愛嬌。
繰り返し鑑賞はめったにしない自分ですが、
また観たいと思わせてくれる、
数少ない作品のひとつになりました。
クリストフ最高
あまりタランティーノ作品を見たことはありませんでしたが、面白かったです。
最初のクリストフヴァルツの演技に一気に引き込まれてしまいました。
グロシーンもはっきりと描写されていますが、彼らの復讐心を映像化するとこのような感じになるのかもしれませんね。
タランティーノ映画はテンポ最高
ジャンゴを見て、この映画を見てみようと思った。
パッケージからしてなんかカッコよさそうな感じ。
観てみたら「これこれ〜〜!!」ってなった。
タランティーノ監督の映画は、ちょっとグロいけどてんぽいいし、続きが気になる。
目が離せない!
ほんとテンポが気持ちいいんだよなー。
相手を撃つのだって、人が予想するテンポよりちょっと早いってゆーか、観てる方に待たせないのがいい。ちょっと予想より先を行ってくれるんだよなー。
写し方とか曲とかもセンスいいよね〜〜
ちょっと古くさめってゆーか、土っぽいってゆーか。
あと、ジャンゴもそうだったけど、
白人と黒人どっちが正義とか、
ナチスを倒すアメリカ人が正義とか、
そういう位置付けはしないのがタランティーノ!
それがすごいよね。
「復讐」というのを軸にしてる。
単純だけど、単純にしてるのがすごい。
他の作品もみてみよ〜
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