「人の心を動かす村内(阿部寛)」青い鳥 Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)
人の心を動かす村内(阿部寛)
学校が舞台で、教師の言動を理解した生徒が変わるという話だが、本質は以下の通りだと私なりに解釈した。
本作は、学校の体制やシステムが問題だと言いたいわけではなく、いじめについて深く議論し原因を追求して反省しようと呼び掛ける話でもない。人と接する時の大切なことについて語られている。
中学校や吃音の臨時教師が生徒の心を変えるという設定は、間違えやすい人間の成長を助けるシチュエーションとして自然であり、特定の男子生徒たちに向けているようにしているが、本当はすべての人へ伝えたいメッセージが込められているのだと思う。
強くならなくてもいい。一所懸命になるだけでいい。今より少しでも、人の氣持ちを想像するだけでいい。
本氣でしゃべる村内先生(阿部寛)の言葉すべてが、伝えたいメッセージそのものである。
久しぶりに観たら、いろいろ発見があった。村内先生が通勤中に読んでいる本は「石川啄木詩集」ということ、生徒役で仲野太賀さん、新木優子さんが出演していた。阿部寛さんが演じる村内先生を見たくてまた鑑賞したくなるほど、とても良いキャラクター。大好き。
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