おっぱいバレー : インタビュー
「おっぱいバレー」という、なにやら魅惑のタイトルで贈る綾瀬はるか主演最新作が間もなく公開。ダメダメな男子中学生バレー部の顧問になった新任教師の美香子は、「試合に勝ったらおっぱいを見せる」という約束をさせられてしまって困惑。そんな美香子をよそに、バレー部員たちはおっぱい見たさに一生懸命練習に励むのだが……。「海猿」シリーズ、「逆境ナイン」など、男たちの熱い姿勢を描いてきた羽住英一郎監督に、初めて挑んだヒロイン映画でもある本作について語ってもらった。また、本作の完成披露試写会舞台挨拶から、綾瀬はるかの発言もピックアップする。(取材・文:編集部)
羽住英一郎監督 インタビュー
「綾瀬はるかは、ちょっと天然なところも含めて美香子役にピッタリだと思った」
――映画化したいと思ったのは、タイトルのインパクトが大きかったのでしょうか?
「打合せをしている時、プロデューサーの机の上に本が置いてあったんです。その背表紙から『おっぱいバレー』というタイトルだけ見えていて、打合せ中もずっと気になっていたんです(笑)。打合せ後、本のあらすじを聞いて、すぐに面白そうだと思いました。それから本を読んで、これは絶対に僕が撮りますと言ったんです。原作本の内容からは、映画『クール・ランニング』に似た匂いを感じました。『クール・ランニング』は、雪の降らないジャマイカからボブスレーで冬季五輪出場を目指すという設定が面白い。そして、その先には逆境がたくさんあるはずで、最終的に出場できたのか含め、結果が気になる物語なんです。単なるコメディではなく、感動できそうな匂いもありました。『おっぱいバレー』にもそういった雰囲気を感じたんです」
――主演の綾瀬はるかさんはファーストチョイスだったそうですが、もし断られたらということは考えましたか? また、彼女を選んだ理由は?
「断られたらということは、あまり考えてなかったですね。タイトルにはビックリするかもしれないけど、台本を読んでもらえれば、等身大の女性ヒロインを描がいているので、共感してもらえると思っていました。彼女を選んだのは、まず多くの女性に好かれているからです。この映画は、女性にも観てほしいと思っていたので、主演女優には、清潔感があって健康的な女性が必要でした。それに、“試合に勝ったらおっぱい見せる”なんて約束は、普通の女性だったらまず断ると思うんです。でも、彼女だったらもしかしたら断り切れず、いつの間にか約束させられてしまうんじゃないかと……。ちょっと天然なイメージがあったので、そういうことも含めてピッタリだと思いました」
――ヒロインには“おっぱいを見たい”と思わせる説得力も必要だと思うのですが、そういう要素は大切でしたか?
「特に重要なポイントではありませんでした。映像的にも、アングルとか、むしろ強調しないように気を付けました。いやらしくしたくなかったんです。なるべく清々しく撮るというのを意識しました」
――撮影現場では挨拶の語尾に“おっぱい”をつけていたそうですが。
「オーディションで選んだ子たちが、“おっぱい”という言葉を恥ずかしがっていたので、それではいけないと思ったんです。それで、撮影現場では“おはようおっぱい”、“お疲れおっぱい”、“よろしくおっぱい”というのを羽住組のルールにして、徹底しました。おかげで、最初は照れていた子どもたちも、最後は“おっぱーい!”って大声で言うくらいになりました(笑)。綾瀬さんも、現場に入る前は、おっぱいというセリフを言いにくい雰囲気だったらどうしようと思っていたようですが、現場に入ってきてすぐ、挨拶が“おっぱい”ということで、安心したそうです(笑)」
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