「策士策に溺れる・・」THE 4TH KIND フォース・カインド odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
策士策に溺れる・・
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「ブレア・ウィッチ・プロジェクト(1999)」や「パラノーマル・アクティビティ(2007)」のようなホームビデオを使ったモキュメント手法をアップグレード、如何にも実録のようなビデオまで製作して織り交ぜることで信憑性を高める魂胆、脚本・監督のオスンサンミさんは、新手のホラーを創りましたね。
如何にも本物風だが主人公のアビゲイル・タイラー博士は現地のジャーナリストも実在しないと言っているし、ドキュメント映像は女優のシャーロット・ミルチャードさんが演じています、ミラより鬼気迫る表情は真に迫って怪演でした。
SFの真骨頂は魔法や偶然に頼らず如何にもっともらしい理屈をこじつけるかでしょう、唯一の物証、テープに録音された奇怪な音声が紀元前4000年のシュメール文明の言語と言っていましたが文明の礎は宇宙人起源説をなぞっているだけで新規性は今一でした。
タイトルから宇宙人による拉致が主題とSFチックな展開を期待しましたが、ふくろうもどきと言うだけで一向に姿を見せません、あえて一線を越えないことで現実感に寄せているのでしょう。
それにしても半分を過ぎても意味不明のままではテンションが上がりません、ホラー映画の常套手段とは言え幼い子供まで巻き込むのは頂けませんし、結局、謎は謎のまま、信じるか信じないかはあなた次第と捨て台詞、手法としてのチャレンジは認めるものの、策士策に溺れる、結局はそれに尽きますね・・。
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