ハート・ロッカーのレビュー・感想・評価
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向こう見ずな主人公は戦争の狂気が作り上げたものなのか…
アカデミー作品賞受賞のこの映画、
起爆方法と破壊力が場面場面で
都合良く使い分けられ過ぎている傾向を
感じたものの、
緊迫感に溢れた作風に引き込まれた。
しかし、何故か初めに観た時の印象が
あまり残っていない再鑑賞となった。
爆弾(こちらは地雷)処理兵の話となると、
やはりアカデミー作品賞を受賞した
「イングリッシュ・ペイシェント」
のインド人工兵を思い出すが、
この作品での主役、レイフ・ファインズが
出演していたことには驚いたが、
冒頭のガイ・ピアースと共に、
名のある俳優が登場後直ぐに戦死するという
チョイ役出演にも更に驚かされた。
理解不能なのは、主人公の軍曹が、
何故、こうまで向こう見ずなのかという
点なのだが、
ベッカム少年への思い入れから、
一人危険な地域に入り込んだり、
離縁している家族との関係から想像すると、
危険な行為への強い使命感というよりも、
作品冒頭での“戦争は麻薬である”
とのテロップもあり、
ある意味、戦争の狂気が作り上げた人物
としたかったのだろうか。
更に、反戦意図的に印象的だったのは、
主人公がスーパーに買い物に来たシーンで
映し出された膨大な数の食料陳列。
その直前の荒廃したバグダッドの街とは
対極に感じている中、
そもそもが、やはり印象的だった冒頭での
米軍の戦闘車両がイラクの街を
我が物顔で進むシーンからして、
監督の戦争に異議を唱えることからの
描写なのだろうが、
やはり、戦場における兵士の心理を描いた
イーストウッドの「アメリカン・スナイパー」よりも少し印象が薄かったのは、
主人公の心理を今一つ掴みきれなかったから
だったろうか。
危険中毒
公開当時、知人にこの映画の感想を聞いたところ、「バーン!ドカーン!って感じだった!音が大きいから寝なかったよ!」と。え…感想それだけなん?中身うっすいなあ…と思いずっと観ていなかった。いや、バーンドカーンだけちゃうやんけ!監督たちに謝りなさいと今更になってツッコミ。映像の迫力はもちろん、物語としても違和感はなく観ることができた。
イラクで爆弾処理にあたる部隊の緊迫感あふれる日々を描いた本作。常に危険と隣り合わせで先が読めない。いつ誰が死んでもおかしくない。誰か死んだとしても感傷的になる時間もなく任務が次から次に。アメリカの現地派遣された兵士たちはPTSDになり自ら命を絶つのが社会問題になっていると以前ニュースで見たが、この人たちも例外ではなく心に深い傷を負っていることは物語の中でもわかる。
ジェームズは危険中毒なのだろう。もちろん爆弾処理という自分にしかできない使命感が彼を突き動かすのであろうが、家族とゆったり過ごしたり、なにか趣味を楽しんだりとそういう当たり前の日常が逆に物足りなく窮屈に感じているのかもしれない。専門家ではないのでもちろん分からないが、ジェームズは普通の心理状態ではないのかもしれないと感じた。あまりにも自分の状況とはかけ離れているので理解はできなかったが、また残される家族の気持ちを考えるとなんとも切ない気持ちになった。
鑑賞後、この映画に関して監督が語っている記事を読んだ。ガイピアースとレイフファインズ(どちらもちょい役)が出演しているが、ガイピアースは地味やけど、レイフファインズの存在感はこの映画の世界観を壊してしまうと懸念していたと。
え!ガイピアースってそんな地味な扱いなん!?大御所やと思ってたけど…地味なんて言わんといて〜🤨
緊迫感なし、リアルでは無い
一部では評価されてるが、全く面白く無かった。
演出で戦場の緊迫感をやたらと大げさに描く演出は冗長で下品にすら思える
監督は映画を撮る才能が全く無く、映画の神様に愛されていないとしか言えない位に映画制作には向いてない。こういうのは作りたければドキュメンタリー作れば良いと思う
終始緊張感ハンパないが…
第82回アカデミー賞9部門ノミネートされ、作品や監督賞等々6部門受賞作品ということで鑑賞。
本作はイラク戦争中の爆弾処理班の壮絶な死闘を描いているだけに、終始緊張感がハンパない。ざらついたフィルム映像がさらにリアリティーに拍車をかける。気が付くと歯を食い縛り肩が凝ってしまうほど身構えて観ていた。
チームワークを絡めた人間関係やメンバーの個性もしっかり描かれているあたりも、本作の魅力のひとつであるだろう。
かなり観入ってしまう内容ではあるのが、冷静に振り返ると個人的にはアカデミー賞の目玉になるほどでは…というのが正直なところかな。主人公の戦地に生き甲斐を求めているように映る感覚が、しっくりこず反発を感じるからかもしれない。
とはいえ、女性初のアカデミー監督賞作品という意味では必見の作品であろう。
衝撃の映像と音響
劇場で観て以来の観賞。
アカデミー作品、監督賞も納得の心に刺さる作品です。
今になって思えば
アンソニー・マッキー(サンボーン三等軍曹)
今を時めく2代目キャプテン・アメリカ役。「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」が2025/2/14日米同時公開。
レイフ・ファインズ(PMC分隊長 )
「ハリー・ポッター」シリーズで言わずと知れたヴォルデモート卿役で有名です。
デヴィッド・モース(リード大佐)
「グリーンマイル」のブルータル役でこちらも有名。
エヴァンジェリン・リリー(コニー・ジェームズ)
「アントマン」シリーズのワスプ役。2024年に引退宣言したとの事で残念ですね。
ガイ・ピアース(マシュー・トンプソン二等軍曹)
「メメント」が印象的です。出番が序盤だけとは当時ビックリしたものです。
主演のジェレミー・レナーも含め、名だたる俳優が出演しています。
極限状態に身を置くこと
しらんけど
戦地で爆弾処理に挑む兵士たちの極限の緊張感が伝わり、息をのむシーン...
兵士の日常を切り取ってるだけなんだけど、 めちゃくちゃしんどい こ...
イラク戦争のお話
バクダッドで爆弾処理をする軍曹、班長が主人公のようだ。はじめは、もう一人の軍曹が主人公かなと思った。
前の主任は『危険範囲』の25mよりもだいぶ遠くに逃げたのに亡くなってしまった。
それほどの爆弾だったのか。155mm?とかいってたけど。
次に来た主任が主人公。ぶっ飛んだ行動の人。
午後ロードで観たからなのか、映画全体のストーリーがない。他の人のレビューにある、少年との「交流」も
運転手?の行動もわからなかった。
砂漠の中で出会った部隊(仲間?)が狙撃されるシーンも何もつながりがない。
ただ細切れの爆弾処理班のエピソードを描いているだけのように見える。これも午後ローのせいかな。
イラク戦争は、いやいや戦争は理不尽なものだ、という主張はわかる。
子供の死体を爆弾にしたり、生きている人に無理やりタイマー付きの爆弾をつけたり。
ただその戦争に魅入られて逃れられない人もいる。麻薬に溺れる人のように。
任務明けまであと◯日
『戦争は麻薬である』
そういった文から今作は始まる
観賞後読んだレビューに「主人公の姿は米国そのもの」という物があり、私にはとても腑に落ちた
やめたくてやめられないのか、やめたくなくてやめないのか
「米国そのものだ」ではなく「人間という存在そのものだ」と読み直すこともできるかもしれない
主人公はイラクに駐留している米軍人で爆弾処理の専門家
優秀だがスタンドプレーが目立ち、仲間からは疎まれている
町中に仕掛けられているテロ爆弾を処理したり、それが激しい銃撃戦に繋がったりと苛烈な毎日だ
全員が肉体的・精神的に摩耗していく
特に酒を飲んでふざける感覚でお互いを殴り合い、しまいに一線を超えてナイフを首元に突きつけるシーンでは彼らの「何か」が外れかかっていることを感じずにはいられない
しかしそんな日々にも区切りがある
「任務明けまであと◯日」
シーケンスごとに表示されるテロップで観客もそのことを知らされている
区切り。実際の麻薬も一度手を出したらあとは「薬を使わなかった」一日ずつを繰り返すしかないのだという
緊張感、臨場感はあるが、ストーリーはやや散漫な印象
爆弾処理はもちろん、民間人に紛れて敵が潜み、いつ攻撃してくるか分からない緊張感と臨場感を感じられる映画。米兵達も下手に攻撃を行えば国際的な批判の的になるので、彼らも危険を感じながらも、迂闊に先制攻撃できないだろう。それが観ていてさらに緊張感を煽る。命がけで自国のために戦う米兵達に頭が下がる。今作はドキュメンタリー寄りだが、銃撃戦など盛り上がるシーンも入れてきて面白みのある構成になっている。
前線の米兵達の戦闘や爆弾処理の実態をリアルに描いた良い映画だと思う。しかしストーリーは全体的にやや散漫な印象を受けた。爆弾処理や敵アジトへの潜入などそれぞれの作戦に関して、どういった経緯で始まり、問題を解決したその先で最終的には何を達成したいのか、観ていて分かりづらいシーンが多い。あくまで『戦争は麻薬』というテーマを表現したいのかもしれないが、それにしても説明不足な印象。例えば今作と同じ監督の『ゼロ・ダーク・サーティ』はヴィンラディン殺害という最終目的に向けて全ての物事を進めているのが分かるため、そういった印象は受けなかった。
ラストに違和感
アカデミー賞6冠は無いです…。
イラクで爆弾処理をする男たちのドキュメンタリー
ハートロッカーとは棺桶の事、苦痛の極限地帯とWikiに書いてあった。
内容はドキュメンタリーそのもの
爆弾処理に命をかけて戦い、
最後には兵役を終えて帰って来ても、
また、戦地へ行ってしまう戦争中毒。
なぜに人はあやめ合うのか、空しく、ばかばかしく、情けないとしか思えない。
アメリカは戦争大好き。経済になるし、
仕事になるし、映画のネタになるしね。
改めて反戦祈るばかり。
イラク戦争時、アメリカ兵の爆弾処理班の兵士達が描かれている。 アカ...
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