正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官のレビュー・感想・評価
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あんまりかな
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移民の話。女医型の映画。
家族に従順でない妹とその恋人を殺してしまった刑事の話や、
その刑事が家族に対して従順な犯罪者を見逃してあげる話、
体を売って永住権を得ようとするもバレて退去になる美人の話、
911のテロを肯定する発言をして家族バラバラに国外撤去になる女学生の話。
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移民の問題は身近でないこともあり、あまりわからんかった。
何故刑事が妹を殺したんかもようわからんかったし。
ってか女医型なんで盛り過ぎで1つ1つの話が薄くなりがち。
海外在住経験、移住経験があればより共感できるのだろう
海外で永住権を目指していたのでしんどいほど共感しながら観た。
日本を出たいと考えたことがない人にはいまいち共感しづらいのかもしれないが、移民にとってビザは死活問題なのだ。記憶にもない、言葉も話せない母国に無理矢理送還させられるとなれば尚更。
不正に手を染めたくなる気持ちもわからなくもない。許されないことだが。
自ら選んだこととは言え、バスルームで泣きじゃくる女優志望の彼女が痛々しい。
巻き込まれたとはいえ韓国人移民の男性が強盗殺人に加担したのに逃げおおせて市民権まで獲得していたのはモヤモヤする…
ICEとは移民税関捜査局。
女優を目指すためオーストラリアから来たクレア(アリス・イヴ)はグリーンカード欲しさに判定官のコール・フランケル(リオッタ)と何度も体の関係を続ける・・・2カ月だけということで。
そのボーイフレンドのギャビン(ジム・スタージェス)はユダヤ人であるのにヘブライ語も話せないくらい無神論者。
その妻デニス・フランケル(ジャッド)は不法移民の弁護士で、高校生のタズリマがテロリストを擁護する発言をしたとのことでICEとFBIの強制捜査を受けたため、彼女を精神面で支える。
韓国人ヨンは帰化申請の前日にワル仲間に誘われコンビニ強盗をする。現場にはICEの捜査官ハミードがいて、他の強盗達を撃ち殺す。
それほど繋がりのない群像劇だが、ハミードの妹を殺したのは実の弟であったという事実。クレアは不正が見つかり強制送還、その相手のコールは偽装工作のため逮捕。マックスが救おうとしていた女性ミレヤはメキシコ国境付近で何者かに殺されていたという事実。市民権を得て幸せになりそうなのはギャビンとヨンだけだったな・・・
難しいテーマ
ハリソンフォードは不法就労を取り締まる捜査官、相棒のハミド(クリフ・カーティス)は帰化したイラン人でもあります。
映画はメキシコからの不法就労の母子や危険人物とみなされるバングラデシュからの移民家族、グリーンカード(永住・就労)取得の為に判定官と寝るオーストラリアの女優の卵、ユダヤ人学校に伝手を頼り熱心な教徒を偽る英国青年、犯罪に手を染める韓国移民2世の少年、収容所に取り残されたナイジェリアの少女など合法、非合法に関わらず移民にまつわるエピーソードを散りばめた社会派ドラマ。相棒のハミドの妹の殺人事件なども加えてミステリー要素も足していました。
監督のウェイン・クレイマーさんは脚本・製作も兼ね移民に大変な思い入れ、自身も南アフリカ出身とか、硬派な社会派ドラマなのに恥じらいも無いヌードシーンに驚いたが、これはクレイマー監督の拘りでアメリカ映画協会のR指定にもの申したい作風、自己主張らしいです。
原住民で無い限りアメリカはそもそも移民の国、従って不当な差別や拘束の現実は後ろめたいのか妙に人道的な捜査官を描いています。法治国家ではあるものの執行する人間の個人資質に依りすぎた恣意的判断は賛否が微妙ですね。
一昔前ならアメリカン・ドリームもあったかもしれませんが、いまや幻想でしょう。ただ、移民、難民の問題は立場によっても変るでしょうし、1時間や2時間で語れる軽い話では無いので難しいテーマであることは確かですね。
悲しい物語ですね・・
強制退去させられる娘をお父さんが離れた所から見送ってるシーンは胸が苦しくなりました(涙) コンビニ強盗に無理やり参加させられた少年?青年?を逃がしてあげるシーンよかったです、その後巻き込まれたおばちゃんが捜査官をかばって嘘の証言をしてくれるのもよかったです(^-^) アシュレイ・ジャッドの養女になった女の子、よかったね♪ 最後に・・アリス・イヴ、綺麗な裸でした(笑)
タイトルなし
アメリカの社会問題、日本にとっても今後課題となる不法移民問題をテーマに考えさせられた。9.11以後、不法移民特にイスラム教徒には厳しい目が向けられ、親子を引き離してでも強制帰還させるなど、悲劇が描かれている。メキシコ移民、ユダヤ系移民等あらゆる俳優陣がそれぞれが交錯しながらも演じている。マハーシャル・アリがちょい役で出てる
考えさせられまた。
貧しい生活から抜け出すために、仕事を求め越境して来る移民達。まるで未来の日本の姿の様だなと思いました。ドラマチック仕立てにせず、ドキュメンタリ-タッチな描き方が、真実味を感じました。ハリソン演じる主人公も、正義の味方のような押し付けがましい親切では無く、法律と正義の狭間で悩む普通の人を自然に演じていて良かったです。しかし、人の弱みに付け込む悪徳業者は、本当に許せないと思った。
夢のカード。
久々に見たH・フォード、かなり歳をとったな~^^;と
感じながらも、今回は素晴らしい脚本を選んだと思う。
監督は南アフリカ出身で、自身も米国でグリーンカード
を取得した“移民”であるウェイン・クラマー。
経験した?リアルな移民事情がこれでもかと描かれる。
犯罪…もある程度絡むが、それよりも巧妙に取り入る
移民たちのグリーンカード取得合戦の方が主体の作品。
ハリソンも、アンサンブル俳優のひとりとして
派手でも地味でもなくICE捜査官としての正義を演ずる。
日本でも先頃、ニュースになった外国人不法就労問題。
日本で生まれた子供は残留、両親は国外退去となった。
法は遵守されるためにあるのだから、いたしかたない。
が、人間としてそれはどうなんだろう?と考えるところに
この問題の難しさがある。
もちろんここで移民たちが繰り広げるのは不法行為だが、
(日本生まれの私なんかが、そんなに欲しいの?と思う)
グリーンカードの価値が、彼らには計り知れない夢である。
自国で叶えられない生活が、外国でなら手に入る。
どんな危ない橋を渡ってまでもやり遂げようとする執念の
眼差し(女優の卵など)には、正直恐れ入る部分もあった^^;
加えて今作では、そういった個人の問題だけでなく、
9.11以降の米国が抱える対外感情の問題点が描かれる。
学校で問題発言をした女子高生をテロの脅威とみなし、
すぐさま強制捜査、拘束するところなどは本当に怖い。
身近に潜んでいるのでは。と目を光らせる捜査官自身も
あのときの恐怖から逃れられなくて、喘いでいるのだ。
ほんとうに悲しいくらいに、いまの米国では、
アメリカン・ドリームなんて言葉がものすごく遠く感じる。
が、わずかな希望も残されており、
人間同士の思いやりや努力が何処かで報われてもいる。
ハリソンの苦渋に満ちた表情を観ながら、
もしも自分だったらどうするかを最後まで考えさせられた。
(自分の国がいちばん好き♪と皆が胸を張って言えたら。)
法と人権と人情の間
島国の日本では、移民のことなんて、馴染みのない出来事だけど、フィリピン人家族で、中学生の女の子には残留許可がおりたけれど、両親は国外退去という別離があったことは、記憶に残っている。
アメリカでの市民権取得をめぐる、十数人の登場人物が複雑に織りなすドラマ。
人権とは何か?
アメリカの移民たちの、悲しみや苦しみ希望やそれぞれが抱える事情など、ごく一部でしょうけれど、確実に伝えてくれる映画だと思う。
重いテーマで、すべてハッピーエンドで終わるわけでもないけれど、移民の人々のことをわかりやすく伝えてくれる作品だと思う。
法を守ること。
法とは、本来、悪から人々を守るためにあるものだけど、時として、人間に悲しみや苦痛を与えてしまう。
法を守るか、人間として行動するか。
とても、難しいことですね。
ウェイン・クラマー監督ご自身、南アフリカからの移民とのこと。
テーマへの思い入れが強いのでしょうか。
年を重ねたハリソン・フォードも、エリート役でなく、人情味ある苦労人を好演されたと思う。
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