「ジョニーもベイルもステキ!」パブリック・エネミーズ りりーさんの映画レビュー(感想・評価)
ジョニーもベイルもステキ!
この映画は、「社会の敵NO.1」のジョン・デリンジャーとビリーの≪逃避行≫を描いた作品なのね。
≪逃避行≫という部分を見逃していた私は、ちょっと違和感を覚えてしまった。
「アンタッチャブル」のような、もっと骨太の作品かと勘違いしていた。
久しぶりに、ドレッドヘアでもなく、白塗りのお顔でもなく、素のジョニー・デップのお顔の映画。
ジョニーは、デリンジャーそのままのようで、とっても似合っていた。
銀行強盗をするときは、真剣で、冷酷。
でも、仲間をとても大切にし、人間味溢れ、弱者に優しい。
一目惚れしたビリーを、my girl にしようとする強引さは、とてもステキ。
惚れてしまわない女性はいないよ、きっと。
このデリンジャーには、男性も惚れるのでは?!
対する、紳士で勇気あり責任感の強いメルヴィン・パーヴィス役のクリスチャン・ベイル。
「バットマン」や「ターミネーター4」のイメージが強く残っていたので、大丈夫かな~と心配だったけれど、なんのその。
準主役としての役を、とても素敵に好演されていた。
FBIなんだから、良い方なんだけど、悪いはずのデリンジャーをカッコ良く見せてくれた。
30年代の車はとっても素敵だし、
銀行強盗のシーンも美しく、
刑務所から脱出するシーンもワクワクする。
銃撃シーンも、各々の銃による発射音の違いや、弾が物に当たった時の音の違い(パンパン、パスパス、ドスドスなど)なども凄く良い。
チョイ役のジョヴァンニ・リビシやリリー・ソビエスキーなど俳優陣は、皆さん凄く良い。
でも、もっとのめり込めるよな作品にできたのではないかなと思う。
ストーリー展開が、イマイチだったのかな。
それと、女性は数えるほどしか登場しないし、個性的で見分けがつくのだけれど、
多くの男性が、スーツに帽子で見分けがつきにくかったので、感情移入がしにくかったかな。
ジョニー・デップVSクリスチャン・ベイル。
とっても良かった。
時々、お二人のドアップがあるので、ファンは目がハートになりそう。
そういう私もその一人。