劇場公開日 2010年4月23日

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「ただのモンスター映画にしてしまった」ウルフマン マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ただのモンスター映画にしてしまった

2010年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

興奮

秘密の鍵を握っていそうな父を抑えた演技ながら存在感を示すアンソニー・ホプキンス。いかにも変身しそうなベニチオ・デル・トロはナイーヴさと野性味を持つ。徐々に謎の本質に気づき始める紅一点のエミリー・ブラント、そして捜査官のヒューゴ・ウィーヴィング。キャスティングは非の打ちどころがない。
この作品を駄目にしてしまったのは監督のジョー・ジョンストン(「ジュラシック・パークⅢ」)だ。満月の夜ごと、獣に変身する我が身を呪い苦悩する人間ドラマに仕立てるだけの役者が揃っていながら、できあがったのはただのモンスター映画。技術的に可能だからといって、人を裂き、内蔵を散らばすカットの連続は稚拙だ。これでは名作「エイリアン」を駄目シリーズにしてしまった「エイリアン3」と変わらない。人間と獣の狭間で生きなければならない狼男の本質に迫った大人の映画にして欲しかった。役者がもったいなさ過ぎる。

マスター@だんだん