エレジーのレビュー・感想・評価
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人生は再会から始まる物語!!
男性がヒロインと肉体関係にある中、BBAをキープしているのはリアル過ぎて好みではありませんでした。ヒロインと再会してから、もしかしたら気持ちを入れ替えたかも知れませんが、その描写がなく不満でした。後半でヒロインが髪型を変えてからはグッと引き込まれたので、前半~中盤のイベントがもっと盛り上がったら良かったです。文芸作品っぽいのに、男性と友人の、ただヤりたいだけだろ的な会話がいまいちでした。
喪失
公開時に劇場で鑑賞し号泣した大好きな作品を10年振りに再鑑賞しました。この作品は喪失の物語です。デイヴィッドもジョージもキャロラインも若さを喪失しています。また、デイヴィッドとキャロラインは本音で語り合えなかった長い時間を喪失しています。そしてコンスエラは乳房を喪失しました。更に命を喪失するかもしれません。
私達は年齢を重ねれば重ねるほど、髪が薄くなったり、目が悪くなったり、親や友人を亡くしたり、喪失と共に生きる事になります。デイヴィッドが人と真正面から向き合ってこなかったのは、彼が繊細すぎて愛する人信頼する人を失う事が怖いからです。
コンスエラが乳がんに侵され本当の別れを予感した時にデイヴィッドは小さな子供から大人に成長しました。失う事が多い年齢になってデイヴィッドはやっと自分と向き合えて、本当の愛を得られたのだと思います。私は完全にデイヴィッドの気持ちが乗り移り、時間の残酷さ、喪失の悲しみ、コンスエラへの愛で泣けてしまったのだと思います。
君には、相手を礼儀正しくさせる何かがある
映画「エレジー」(イサベル・コイシェ監督)から。
年齢差は30歳、生まれも育ちも社会的立場も違う2人が、恋におちた。
大学の学生と教授として出逢った2人だから、
学生の彼女が、教授の男と付き合うことで、大人の女に成長していく、
そんなストーリーを予想していたら、正反対だった。
30歳年上の主人公が、彼女(と付き合い始めて、人間として成長した。
そんな印象が残る、やや重たい映画であるが、けっこう楽しめた。
作品の冒頭、2人は階段に座りながら、自己紹介をする。
その時の会話の一部だったと思う。教授が学生に感じたことを語る。
「君には、相手を礼儀正しくさせる何かがある」と。
それが何かは私にもわからない、だけど、そんな気がする・・程度の
ちょっとした台詞だったが、気になってメモをしていた。
お固い、頑固、厳格、近寄りがたい・・そんな意味ではない。
うまく言えないけれど、なぜか一緒にいると「礼儀正しく」なってしまう、
こんな誉め方は、素敵だと感じたからだろう。
「君って、礼儀正しい人だね」と言われて、恥ずかしがってはいけない。
「礼儀」とは、
人間関係や社会生活の秩序を維持するために人が守るべき行動様式。
特に、敬意を表す作法のことを言う。
人間にとって「礼儀正しい」は、一番大切な生き方かもしれない。
PS. あれ?「礼儀正しい」と「行儀正しい」、同じ意味だろうか?
全体的にいい映画だけど、もやもや感が残る
年齢差のある2人が恋に落ち、この年齢差ゆえにすれ違い、1度は破局。
この気持ちはわからなくもないけど、お互いがもうちょっときちんと自分の心情を伝え合っていれば、2年の空白はなかったんじゃないかなと思います。
・・・映画的に必要だったのかもしれないけど。
そのあとある事情で再会しますが、正直、終わり方がものたりなかった。
え、ここで終わりなの?という。
ここから先は鑑賞者が各々想像してね、という、けっこうありがちな意図だと思うのですが、私は結末がはっきりした映画が好きなので、
正直観終わった後かなりのもやもや感が残りました。
観終わって振り返ると、まぁ、全体的にはいい映画だったのかな?という感じ。タイトルからして『エレジー』(哀歌)ですからね。。
ペネロペの演技はやっぱりいいです。
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