「独特な世界」ダイアリー・オブ・ザ・デッド カピバラさんの映画レビュー(感想・評価)
独特な世界
老いてもなお、ゾンビ映画を中心に映画を作り続ける巨匠、ジョージ・A・ロメロ監督作品。
近年、ほとんどのゾンビが劇中で走り回るなか、未だにノロノロと歩く昔ながらのゾンビを描く監督ですが、撮影方法は主観撮影でした。初めはロメロも時代に乗ったかと安易に考えていましたが、観賞してみると、登場人物も若い世代の人間であったり、ネットを活用するシーンもあったりするので、これはロメロなりにネット社会に警鐘を鳴らしているのでは、と思う様になりました。
しかし、メッセージ性の強さは感じたものの、ロメロ監督作なのでさぞかしストーリーも期待したのですが、思っていたほど面白く感じませんでした。
それでもロメロの考えは良く伝わるので、今後も彼の最新作は手元に置いておこうという気持ちになります。映像の派手さを全面に押し出すホラーとは違い、皮肉などを含めた説教臭いホラーはやっぱりロメロならではの世界ではないかと思います。
主観撮影についてですが、「REC/レック」や「パラノーマル・アクティビティ」に比べると画面の揺れなどは控え目なので、酔うことはほとんどの無いと思います。
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