マルタのやさしい刺繍のレビュー・感想・評価
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おばあちゃんの逆襲
昔からの夢だったお店をひらいて
やる気まんまんになるおばあちゃんとその友達。
しかしものすごい保守的な村で
開店したのがランジェリーショップだから大騒ぎ。
おばあちゃんたちのお店の営業妨害を
村の人がやるのだが
子供っぽいこと、ひどいこと。
観ていて本気で悔しくなる。
そこまで人の生き方を非難する権利があるのかと。
それにもへこたれない彼女たちの姿は
むやみと頑張れ頑張れいわれるよりか
何倍も明日がんばろうって気にさせてくれるのです。
元気なお年寄りって素敵。
老いては子に従えという言葉もあるが
小さく縮こまっってるよりも
好きなようにしていてほしいな。
幾つになっても挑戦する気持ちを忘れないでいたいものだ。
人生を楽しむために。
それにしてもマルタばあちゃんかわいいなあ!
保守的な村
いつの時代の話かと思ったが、割と最近のお話。
2005年にマルタの旦那さんが亡くなった設定なので。
土地柄というのもあるかもしれないが、スイスも意外と保守的な場所があるらしい、それもホントひどい。
介護、男尊女卑、嫁姑、日本とそう変わらない。
運転免許を取らせてもらえなかったとか。
好きだった刺繍もやめさせられたとか。
挙句に牧師の不倫(笑)
ランジェリーショップへの偏見も、50代くらいの女性でさえあるらしい。
伝統を重んじるところや刺繍のアイディアが素敵だと思った。
しかも伝統的な手仕事をするのは女性ばかりではない。
町ぐるみで盛り上げていったら素晴らしいこと。
マルタさんはいくつくらいの設定なのか。
かなり高齢に見えてしまうが、実はまだ70代くらい?
あの年齢で「勘を取り戻す」というのがすごいこと。
持つべきものは友と趣味(手に職)だなぁと思った。
4人の関係がいまいちわかりにくかった。
アメリカナイズされていた彼女は同年代には見えなかったし。
派手なアクションなど一切ない、それでも嫌なやつをやっつける?爽快ムービーだった。
80代の友情と夢の物語
閉鎖的な古い考えの村ってどこの国でも
女性蔑視があるのねぇと考えさせられる映画。
そんな中で80代のマルタが昔からの夢に立ち上がる。
夫の死を乗り越える為に始めたことだけれど
1番の支えだった友人も突然の死でなくし
自分の残りの人生をやりたいように生きようと立ち向かう。
男性たちは偉そうな事ばかり口にするけれど
愛にもまっすぐ向き合えず、いざとなると友人もいない。マルタにはいつもケンカをしても周りに誰かがいて支えてくれる。
あなたには美しいものを見る心がないのよ。と市長に言ったマルタは素敵だった。
いつまでも美しいものを感じる心を持っていたいと思う。
あとスイス?の牧歌的な風景がとても美しい映画です
良い映画だった。
おばあちゃんズが主人公の“青春映画”って感じ。
身勝手なボンクラ息子たちにイライラして、その分おばあちゃんたちを応援してしまう。
マルタばあちゃんが、昔取った杵柄で下着を作るシーンも、イキナリ成功じゃなくて、最初は上手くいかないけど徐々に勘を取り戻していくのとか、それでも分かり合えない人もいるのもリアルだった。
最後の方、息子たちの所業の割に罪が軽い気がするけど、おばあちゃんズの息子だから仕方ない。
ただ、浮気された奥さんは何かしらフォローがあっても良かったかも。
保守的な村で老女が生き甲斐を見つけて生きる話。 人が年老いると若い...
保守的な村で老女が生き甲斐を見つけて生きる話。
人が年老いると若い人間は敬意を忘れてしまう。老人だからと言って、自動的に敬われるようにはならない。ではどうするか?つまるところ、老人も自分の人生が輝くように行動するしかないのでは。
人生を切り開く力
80歳のマルタおばあちゃんとお友達のオバちゃん達はいつも前向き、励ましあって夢を叶えてしまいます。
「おひとりさま」でも街中から非難されても関係ないない。自分がやりたいことをひたすらやるだけです。
あんな保守的なスイスの田舎町でも新しい人生を切り開けるのだから、さあ私も頑張ろう。
私の将来も励ましてくれたマルタおばあちゃんとその仲間達、本当にどうもありがとう!
何歳からでも関係ない!
いくつになっても夢を追いかけるワクワクドキドキ。
自分のやりたいことをするって単純なようで難しい(>_<)
周りの目を気にしたり、自分に自信が持てなかったり…。
でも、何歳になっても挑戦する勇気を持ちたいと思える作品でした!
スイスの田舎の街も可愛いです!
家族の世話をするのが、そんなに立派?
映画「マルタのやさしい刺繍」(ベティナ・オベルリ監督)から。
80歳の女性、マルタが夫に先立たれて気力を失っていたが、
ふさぎがちな彼女を心配していた友人たちの後押しで、
若かりし頃の夢であった「ランジェリー・ショップ」を
オープンさせようとするが、このささやかな計画は、
昔ながらの保守的な考え方が支配的な村では、非難の的。
「それでも、牧師の母親か?」から始まり、仲の良い友人にも
「遠い過去の夢を今さら違うの?」「笑いものになるつもり?」
「わきまえを忘れてはいけないわ」となだめられて、
ついに友人にも言い返した台詞が、気になる一言。
「あなたみたいに、家族の世話をするのが、そんなに立派?
そんな偉そうに言うもんじゃないわ」
こう言い返したシーン、スッキリした感覚が私の胸に残った。
もちろん「新しいことに挑発するあなたに立派ですよ」とか
「開店するの、村に文化の香りを入れるのよ」と
少しずつであるが、励ましてくれる人たちも増えていき、
彼女が夢を叶えようとする、諦めない心、行動こそが、
今まで保守的だった人々の心を動かした、と言えそうだ。
「彼女は私たちの人生を豊かにしてくれた」
「みつけたの、生きがいを」
「喜びもね。そう生きる喜びよ、歳は関係ない」
仲間たちにそう言われる生き方って、すごく魅力的である。
自分の生き方が、他人の生き方に刺激を与えるなんて、
マルタばあさん、なかなかやるなぁ。
「年甲斐も無く」の意味
若い人は思うかもしれない「老人には未来が無い」と。しかし、「八月の鯨」を観た時に思った、年老いてから新しいことに挑戦することの本当の意味を。本作の主人公マルタは、夫を亡くしてから、生きる希望を失い、早く夫の元へ行くことだけを日々思っている。保守的な町で、牧師の息子を持つ彼女は、控えめで従順な昔ながらのおばあさんだ。夫の遺品も整理できない彼女に、進歩的な年下の友人は、もっと前向きに生きるように発破をかける。しかしその友人もまた、昔の思い出の中だけで生きている。結婚前ランジェリー・ショップを開くことが夢だった彼女は、一年発起して、夫婦で細々と経営していた店舗を、手作りのランジェリー・ショップとして開く決意をする。それからの彼女たちの行動力がすばらしい。大きな街へ生地を買いに行き、ランジェリーのデザインから縫製・刺繍を施し、店を飾り付ける。死ぬことばかり考えていたマルタのいきいきしたした瞳がまぶしい。しかし保守的な町では、“いやらしい”店を開くことなど言語道断であり、マルタの“いい年をしてはしたない”行為は、非難の的となってしまう。しかし表面上品行方正な生活をしている町人たちの方が、“いやらしい(いやしい)”行動をしており、彼らに反発する年老いたマルタとその友人たちに心からエールを送りたくなる。彼女の作るランジェリーは、頭の固い大人たちではなく、若い人たちの人気を得る。年老いてから新しいことをチャレンジすることは並大抵のことではない。しかし何もせずにただ死を待つだけの老後は、その人が生きて来たそれまでの人生を否定してしまうようなものだ。どれほど充実した人生を送っていても、最期に後悔する人生ではあまりにも悲しい。長寿国、日本。昨今シニア世代が元気がいい。「年甲斐も無く」という言葉は、「何もしない」という意味に変わりつつあるように思う。
「夢を叶える努力」は人生の活力
一言、愛らしい作品。
おばあちゃんをここまで可愛らしく写せるのはさすがヨーロッパ映画の力。スイス映画なんて遠い存在でしたが、人生に疲れたときにこの手の牧歌的な作品見ると、今まで何を力んでいたのだと反省し、脱力してしまう。すばらしい緩和剤ムービーです。
旦那に先立たれ、息子は教会の司祭で毎週集う人々に説教するが実は不倫中。住んでいる田舎町は伝統と歴史を重んじる保守的な環境。そこの人々は、自分の社会的存在意義を守るために、一にも二にも保守保守です。
そんな中で、主人公のおばあちゃんがよりにもよって「ランジェリーショップ」を開きます。もちろんそのお店は、反対の嵐に巻き込まれ、冷笑の的になります。
それでもおばあちゃんを支える数少ない友人が素晴らしい。それぞれが抱えた複雑な人生の思いがおばあちゃんの心を下支えします。こういったミニマムな思いが集まって、一人の夢を応援するなんて泣ける話じゃないですか。
ヨーロッパ映画を観ると、アメリカナイズされたこの国に住んでいる内に忘れていくわたしたち個人の身近な心のアイデンティティに気づきます。なにもわたしたちは「景気」とか「愛国心」の為に生きているのではないのだ。
それも大切かもしれないが、なによりも自分らしく生きていこう。そう思える作品でした。
憧れのおばあちゃん
素敵な映画です。保守的な田舎町で、ある意味、老人革命が起きる!という感じですかね。クスクス笑えるところが満載。風景の素晴らしさも、見所だと思います。私も早く年をとって、マルタみたいなおばあちゃんになりたいなあ。
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