「やっと映画らしくなった」ナルニア国物語 第3章:アスラン王と魔法の島 マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
やっと映画らしくなった
エドマンドとルーシーは、いいお兄ちゃんと娘さんになった。ふたりとも顔立ちに特徴があるから、ナルニアを卒業してからが楽しみ。
顔立ちといえば、今回から登場のユースチス役のウィル・ポールターも独特だ。「リトル・ランボーズ」のとっつぁん坊やよりは子供っぽいが、小憎たらしさと哀愁のようなものを併せ持った雰囲気がよく、こちらもまた将来が楽しみな一人。「キック・アス」のクロエ・グレース・モレッツといい、ハリウッドは将来を担う俳優でも幅の広さを感じる。
シリーズ3作目となる今作、ディズニーからフォックスに配給が代わっての出直しに相応しく、少年たちの自立と成長の物語に仕上がっている。3D化は今時の風潮に乗っただけだろうが、分かりやすい話に自立と成長という太い芯が一本通っていてブレがない。これはウィル・ポールターの存在が大きい。
テンポもよく、ジョージー・ヘンリーのあどけなさで逃げ切った1作目や、アスランは動物園のライオンとは違うと分かっただけの2作目に比べても、はじめて1本の作品に仕上がった気がする。
売り物のVFXは、とくべつ目新しい表現はないが、絵が綺麗だ。今回は大半が海洋のシーンで、帆船と海の色彩がとくに美しい。竜の顔の目鼻立ちがユースチスによく似ているのも笑える。
ラストのリーピチープは一寸法師のようだった。
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