言えない秘密(2007)のレビュー・感想・評価
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リー・ビンビン
周杰倫(ジェイ・チョウ)が映画監督に初挑戦。若いのによく頑張った。
今まで耳にしたことのない美しい旋律。謎めいた少女。家に送っていくと、母親のいないシャンルン(チョウ)と父親のいないシャオユー(ルンメイ)という似た境遇がわかったこともあって、心を通わせ始める。学校でピアノ王子とあだ名されるユーハオに対して挑戦状を叩きつけたシャンルン。見事な即興演奏で生徒たちから拍手喝さいを浴びた彼はユーハオが大切にしていた譜面をもらう。それをシャオユーにプレゼントし、2人はますます接近し、初めてのキスを交わしたのだ。喘息にはリンゴがいいのか?とリンゴも持って行った・・・父親はアンソニー・ウォンだ。
クラスメートのチンイー(ツォン)にキスされてしまったシャンルンはシャオユーに目撃され、それ以来学校に現れなくなった。誤解と解こうとするシャンルン。しかし、彼女の家に行っても門前払い。学校を辞めたのだと聞かされたのだ。それから卒業式まで彼らは会うことはないのだが、単なる純愛ものだと思っていたら、SFファンタジーだった。シャオユーは20年前からタイムトラベルしていたのだ。
見直してみると、かなりの謎が残る。幽霊ではなく、過去の人。だけど、他の人にはチンイーが見えない。かなり無茶な設定のせいで、説明不足になっているのだ。まぁ、後半で一気にサプライズさせる目的があるんだろうけど・・・調べてみると無理な設定があって、“言えない秘密”を弾いてタイムトラベルしたとき、最初に出会った人にしかシャオユーの姿が見えないそうだ。それを踏まえると、ある程度理解可能。だから目を閉じて音楽室までの歩数を数えて歩いたわけだ。
しかし、20年前のシャオユーは優等生であってもタイムトラベルしたことがバレ(と言っても誰も信用してない)、頭がおかしくなったと皆にいじめられてたのだ。先生(シャンルンの父)だけは彼女を可愛がっていたのだが、卒業式を迎えるといなくなった。どうもシャンルンの時代の卒業式に旧音楽室が取り壊しになることが関係しているらしい。父親から事情を聞いたシャンルンは取り壊しの始まった音楽室へ向かう。彼はsecretの譜面ナシで覚えている限りの力で過去へと旅立つのだ。そこで会ったシャオユー。彼女は机の通信文(ウォーアイニー、ニーアイウォーマ?)と書き息絶えたはずなのに・・・と。疑問は残るが、多分もっと以前にタイムスリップして出会ったのだろう。卒業写真には明らかに2人が写ってたところを見ると、短い時間でも彼女の最期まで愛し合ったのだろう。問題は最初に出会った人間にしか見えないという矛盾。もしかすると用務員ダーヨンは彼らのタイムトラベルを何度も目撃したため障害者になったのか、それとも“言えない秘密”の作曲者だったのか・・・幾通りにも解釈できるのは良質映画の証左なのかもしれない。
撮影がリー・ビンビンだということもあって、CG以外の部分はノスタルジーを感じさせるほど。
オススメします!!
日本人は、韓国や台湾、ベトナム、インドネシアやマレーシアなど島国で、どこか優しい民族に好意を寄せる国民性があるのではないでしょうか?
今回は中国でも香港ではなく、台湾ムービーです。
映像も、音楽も、ストーリーも優しい。
あり得ないけど、懐かしい、こんな青春を送りたい、もう一回観たくなる...
そんな切ないけどハートフルなラブストーリーです。
恋愛ものが好きな方は絶対ハマります。
ピアノの才能がある音楽科の男女学生二人が、演奏や通学を通して距離を縮めていきます。二人とも早熟なので、お互いの言葉に無駄が無く、観ているこちらが感心する言葉を交わしていきます。これが嫌みがなく気持ちがいい。
爽やかな青春ラブストーリーです。
しかし、
女の子にはどうしても言えない秘密があります。
これが後半からストーリーの中核をなしていきます。
ここからがさらに面白い。
ようやく仲良くなれたのに,,,言えない秘密がある、のです。
それは彼女は現在に居ない人なのです。だから大好きでも、その男の子と結ばれることはあり得ないのです。
だから、彼女にとって彼と一緒に居れる時間は非常に貴重なのです。
そして、ショパンが10年連れ添った愛人も羨ましいと思うのです。
どうしても一緒になれない。けど一緒になりたい。
映画後半でだんだんそれが解き明かされます。
その真実を知ることになり、男の子は果たしてどういう行動をとるのか...!?
結末は観てのお楽しみ。
是非オススメする映画です。
誰にも言えない秘密よ
映画「言えない秘密」(ジェイ・チョウ監督)から。
最初、変なタイトルだな・・と思っていた。
「秘密」とは、隠して人に知らせないこと。公開しないこと。
だから、言えないことが、秘密なんじゃないかと・・(笑)
原題を調べてみると「不説的、秘密」。
そうだよなぁ「言えない秘密」ではなく、
「説明できない秘密」なんだよ、と自分で納得した。
(英語では「secret」)・・これまた説明不足。
少なくとも、主人公の女性が口にした
「誰にも言えない秘密よ」の方が、ピッタリだと思う。
帰宅してから、メモを振り返ると、その場面場面で拾った
一つひとつのフレーズが、意味をもって繋がってきた。
最後の展開で、それまでに口にしていた台詞が、
そうか、だから、あの時、あんなこと言ったんだ・・と
生き返ってくる感じがする。
「僕の彼女はサイボーグ」など、
彼女が未来から来たストーリー仕立て「日本映画」と、
今回の過去から来たストーリー仕立ての「中国映画」。
比較してみると面白い。
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