劇場公開日 2008年7月26日

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「彼女は面白かったです。」ドラゴン・キングダム kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0彼女は面白かったです。

2018年11月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ジャッキー・チェンとジェット・リーとの夢の競演!などと言われても、永遠のブルース・リー・ファンにとってはそれほど期待もしていなかったのです・・・が、しかし!オープニングにブルース・リーがいっぱい出てくるじゃないですか~(絵だけ)一応の主人公であるジェイソン(マイケル・アンガラノ)なんて俳優もどうでもよかったのに、オタク心だけはビンビンに伝わってきて、最初からボルテージが上がりっぱなし。

 映画は現代のボストンから始まり。質屋の老主人オールド・ホップがストリート・ギャングに撃たれ、ジェイソンが気になっていた如意棒を持ち主に返してくれと頼まれ、屋上から転落して気絶。目が覚めると古代中国だったという時空を超えたドラマへと様変わりするのだ。如意棒を持っているために残虐な兵士たちに追われ、酔拳マスターのルー・ヤン(ジャッキー・チェン)に助けられる。そして、オーファン・ウォリアーのスパロウ(リウ・イーフェイ)、サイレント・モンク(ジェット・リー)と、如意棒を持ち主に返すための旅の仲間が増えてゆく。

 序盤からJJ対決!酔拳対少林拳。豹拳、鶴拳、蛇拳、蟷螂拳、2人とも多彩な構えとスピーディなアクションで魅せてくれるのだ。カマキリ拳法といえば『スウィングガールズ』で上野樹里が見せてくれたサックス2本の攻撃を思い出してしまいますが、もう一人の仲間である美少女戦士スパロウが琵琶を弾く姿も魅力的なのだ。アメリカのサイトではマンドリン・ウォリアーなんてのもあったけど、琵琶がマンドリンなのか??

 憎き不老不死の支配者ジェイド将軍(コリン・チョウ)を倒すという目的でわだかまりも解けた一向は砂漠を越え、五行山を目指す。あ、西遊記だったのか・・・(最初から孫悟空が出てました)。4人の旅の仲間がそのまま西遊記の雰囲気もあったので、ジャッキーがウッチャンに見えてしまう・・・そして、如意棒に導かれし者という設定がそのまま『LOTR』の成長物語にも思え、アンガラノがイライジャ・ウッドにも見えてくるのです。たどり着いた寺は『少林寺』っぽく稽古のシーンがあるけど、どことなくエルフの里のような雰囲気だし・・・

 ジャッキー・チェンもジェット・リーも大暴れすることからほとんど中国産のような雰囲気だけど、アンガラノ君の成長ぶりは『ベストキッド』風。欧米人はやっぱり腰の位置が高いんです。だけど、師匠を大切にする心は養われてましたね~すぐに復讐心を燃やすブルース・リーの心ではなく、打たれ強いというか、粘った末に勝っちゃうジャッキーの教えそのものを受け継いでいたかのようでした。

 もう一人注目に値するのが、白髪魔女のリー・ビンビン。リウ・イーフェイと甲乙つけがたいところですが、どちらもアジア人女性らしい端正な顔立ちで美しいのであります。不老不死の霊薬(エリクサーと言ってた)を欲しがるのもわかるよ~

kossy