「クールに熱血??」フェイク シティ ある男のルール mori2さんの映画レビュー(感想・評価)
クールに熱血??
前作「地球が静止する日」に続いて、キアヌの主演作が公開!スクリーンで、しばらく見ないと思ってたら今度は連チャン。あ、でも今度は来日してのラーメン屋巡り…もとい!キャンペーンはないようですね(^^;。
いくら型破りな刑事でも、冒頭からいきなりウォッカがぶ飲みで車を運転してるのには、『オイオイ、何ぼ何でもそれはアカンやろ!』って、笑いながらツッコンじゃいました。どんな時も銃を手放さず、犯人逮捕に向かう時には、いつもウォッカをあおる。そして事件解決には手段を選ばない…ってルール(?)を持った刑事の物語(なぜ、そんな風になったのかは、劇中で明かされてます)なのですが、如何せんキアヌって、あんまり“喜怒哀楽”が面に出ないんですよね。だから型破りでも、凄くクールに見えてしまうんですよ。まあ、そこがカッコイイと言ってしまえばそれまでなんですが、この映画の主人公であるトムというキャラに、果たしてそれが合っていたのか?吾輩甚だ疑問でございます。だって、あんな整ったお顔でウォッカあおられても、説得力が…(爆)。もう少し、“熱い男”(うわ~、キアヌにゃ絶対ムリ(^^;!)の方が良かったんじゃなかろうか?特にラスト辺りの演技なんかは、そう思ってしまいました。いえ、決してキアヌがダメって言ってるわけではないのですが、観ていて『何か、ムリしてない?』って、思っちゃったモンですので。
ところでキアヌが警官役を演じるのって、考えてみたら「スピード」以来(!)なんですかね? 若い若いと思ってましたが、彼ももう44歳(!)なんですね。絶対にそれより若く見えるし、『まだ新人です』って言っても通用しそう(?)。だって例えば『ダニエル・クレイグとキアヌ、どっちが若い?』って聞かれたら、吾輩多分『キアヌ』って答えちゃいそう(実際はダニエルの方が若い)ですから。まあ、『幾つになっても、暴れん坊!』ってとこですね。キアヌにとって、それがイイことなのかどうかは定かではないですが…。
さて肝心の映画の方ですが、さすがジェームス・エルロイの脚本だけあって、話がよく練りこまれていて、非常に見応えがありました。にも拘らずこの映画、途中でワルの黒幕が誰かってことが、一発で判ってしまうのです(^^;。これはひとえにそのワルを演じている俳優さんの、存在感タップリな演技が大きく影響しておるのでして、コレはコレで素晴らしい演技故の弊害かと…。いやあ上手すぎるってのも、困ったもんだ(誰のことか、わかりますか~?)。