「一番救うべきは」7つの贈り物 everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
一番救うべきは
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自殺、眼、心臓、と来たら…。
開始数分で臓器提供の話だと分かってしまいました。
前半、腎臓提供の承諾書にサインするシーンも出て来ますしね。
よって、その凄まじい計画の動機だけが鑑賞のモチベーションになりました。
事故で7人の命を奪ったから、7人の命を救いたいと。
lung, kidney, liver, bone marrow, cornea, heart, and home.
これらを提供することで、主人公が、これぞと思う人々に新しい人生を与えると。
その内の1人、Emilyと恋に落ち、2人で生きていける選択はないかと一瞬迷う主人公。
交通事故の犠牲者は選べないのに、救いたい人は独断で選択するというのは不公平感が残ります。臓器提供を待つ人は多勢おり、待機中に亡くなる方もいます。どうしてもと言うなら、交通事故を起こした地域にある大病院の近くで自殺して、リストの順番通りに提供する方が公平です。でないと、長年待機していても好かない奴には提供したくないという話になってしまいます。自殺者を出すことになってしまったモーテルの主人も気の毒。
無償の贈り物を提供しているつもりでも、決して無私の贈り物ではない。直接感謝を受け取り、恩に着せる。感謝されることで自分を癒すくらい許されるべきかも知れませんが、結局全ては自分のため。
健康状態によらず、生きていれば誰しも何かしら困ることはあるでしょう。豪邸を売却し、交通事故の犠牲者達の家族を一生援助したって、一生芝刈りしたって良かったでしょう。こういう選択をしている時点で、一番助けが必要なのは主人公だという感じがしました。
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