劇場公開日 2008年8月16日

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「まだまだ女王。」ベガスの恋に勝つルール いきいきさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5まだまだ女王。

2008年8月9日

笑える

楽しい

 ゲイネタ、レズネタ、アソコネタの下ネタ連発で、
 分かりやすいドタバタのハリウッドらしいロマコメ。

 プランを立てることが大好きという設定で、
 そんな風には見えなかった完璧主義のウォール街で働くキャリアウーマンの
 ジョイ(キャメロン・ディアス)は、フィアンセの誕生日に
 サプライズパーティを企画するが、そこでフラれてしまい、
 父親の工場で適当に働いていたジャック(アシュトン・カッチャー)は
 クビになり、2人はそれぞれ友人を連れてラスベガスへ。
 ホテルの部屋のダブルブッキングで出会った2人は、
 酒を飲んでバカ騒ぎし、意気投合して、勢いで結婚。
 翌朝、我に返った2人は険悪なムードで、婚姻を無効にしようとした時に、
 ジョイの25セントをジャックがスロットマシンに投入すると、
 300万ドルの大当たり。
 賞金の所有権をめぐって、有利な離婚をしようと法廷へ。
 賞金を手にするまで6ヶ月の夫婦生活を送るように言い渡され、
 何とか相手を陥れようとする共同生活が始まる。

 ホントにお気楽に観れて、笑えるロマコメでありますし、
 十分に観てる間は楽しめると思います。当然終盤は予想通りというか、
 予想しなくても納まるところに納まるのですが、いつの間に、
 お互いにそんな心境の変化があったのか分からないような、強引さで、
 兎に角ラストまで強引に勢いで見せ切った、という作品で、
 あれならお互いの友人がくっつくことの方が、納得できるかもしれない。

 そもそも共同生活中の2人の行動が、色々と計画を立てているのが、
 やりたいことも、やろうとしてる事も分かるんだけど、
 鑑賞後によく考えると、何がしたかったのかよく分からない。
 ジャックはプータロウだよ。何事もなく6ヶ月過ごして、
 半分もらえるだけでも十分じゃない、と思ってしまう。
 それじゃ面白くないけどさ。
 カウンセラーによって見せかけの仲のよさは見抜かれてるので、
 喧嘩するほど仲がいいという事を地で行くように、
 いがみ合って仲がよくならなきゃいけないんだけどさ。
 でも、ホントに仲が悪いまんまで、どうしようもなくて、
 その後に法廷で言われたように、
 スッカラカンになっちゃたらどうしたんでしょう。
 強引にくっついちゃうくらいなら、そっちの方が面白いんじゃないか、
 などと思ったり。

 しかし、バカ騒ぎ、意気投合、結婚までを一気に見せる、
 怒涛の編集も凄かったが、そのテンションの高さから、
 ハジケっぷりもさすがです。
 ハジケた主演の2人を観てるだけでも楽しいし、
 それだけで十分だと思わせてくれる魅力がある。
 キャメロン・ディアスは、いつも通りかもしれないけど、
 アップになると、ちょっとぐらい年を感じさせるかもしれないけど、
 まだまだラブコメの女王だな、と思わせ、
 大好きなバタフライ・エフェクトのアシュトン・カッチャーは、
 ジャスト・マリッジでも見せていたように、いい表情で笑わせてくれる。
 2人とも魅力的で、しっくりとくるコンビで、2人を観てるだけでいいわ、
 と思わせる。

 煌びやかなラスベガスから、息苦しい共同生活へ。
 衝突に、衝突を繰り返し、
 お前らは中学生かよという下ネタを繰り返しても、意地悪を繰り返しても、
 2人が演じていると、陰湿さなんて感じさせず、笑えますし、
 2人とも可愛いのうと思ってしまう。清々しい気分にさせてくれる、
 ナイスなカップルでした。

 エンドロール後のワンシーンで、もう一笑い。

いきいき