「カメラ目線であたかもそこにいるかのような臨場感と恐怖」REC レック HARUAさんの映画レビュー(感想・評価)
カメラ目線であたかもそこにいるかのような臨場感と恐怖
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アパートに緊急要請で駆けつけた消防隊員たちと彼らに密着取材するカメラマンと女性アナの惨劇を描いたPOV映画。
突如豹変した老女が襲いかかり、次々に感染し怪物へと化していくパニックホラー要素は他の映画と大して変わらないが、視聴者もまるでそこに居合わせているかのようなカメラ視点、外部の警官隊により封鎖され脱出できない閉塞的な密室ホラー、そして停電により何も見えずに怯える登場人物たちの発狂と絶望に満ちた演出が恐怖感と臨場感を高揚させていてとても良く出来たホラー映画だった。
上映時間は78分だが話がとんとん拍子で展開していき、隔離された経緯と感染理由、住民たちの人物像や家族構成が端的に語られていて飽きや退屈することなく最後まで見ることが出来た。
特に、感心したのは感染源である犬の飼い主が母子だと分かった時に女の子が母親に噛みつき襲いかかるシーン。
話の流れでタイミング良く発症するというテンポの良さ。
そして、あんなにもか弱かった女の子がいきなりソンビ化する驚き。
映像が荒れていて見にくいが、それがかえって逆にリアリティで味があり、痛快傑作なホラー映画だと思う。
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