「最高のPOVホラー。これを超えてる作品が有ったら教えてくれ！（コメント欄で」REC レック　真中合歓さんの映画レビュー（感想・評価）

子供の頃、親父がレンタルしてきた『ミスト』という映画の予告編の一つにこれが入ってました。

当時、まだネットの海にも晒されていなかった僕はその衝撃的な予告編に身体が固まってしまい、脳がフリーズ。尿意を催してもトイレにも行けず、その後に始まったミスト本編はむしろ怖くなくて、結局寝るまでRECの予告編が脳にこびり付いていた事を覚えてる。

それから数年後、中学生の時に初めて鑑賞し、更に今回10年ぶりにくらいに鑑賞。

やっっっっぱり今観ても怖い（笑）そして何より、、面白い！！！！！

未だにこれを超えるPOVホラーが無いんだよなあ。

まず何が良いって、薄暗いアパートという舞台。それが入り口から螺旋階段になっていて、一応入り口から最上階までは見渡せるという構図。

下から奥までがシームレスに繋がっているという舞台が、より逃げ場の無さと恐怖感を煽ります。

そして、通常であれば人間キャラ以外は化け物、または敵対している人間というのがベターですが、本作では更に第三勢力として

【アパートを封鎖する特殊部隊】

というのが出てきます。

これによって、本来であれば助けてくるような軍組織が味方ではなくむしろ”敵”で、窓の向こうには警察も街の人達も普通に居るのに、この惨劇からは逃れられないという異質な空間を形成しています。

これが当時思春期の僕の心をくすぐったと言いますか、窓一枚挟んだ向こう側には日常が有るのに出られない、助けてくれない、というもどかしさがなんか良かったですｗ（キモい）。

POV視点作品にありがちな安っぽさも無くて、主人公役の女優さんの演技が抜群。

基本はキレてるだけなんだけど、全然不快感が無くてむしろ頼もしい感じ。日本の女優さんにこの感じあんまり出せないんだよなあ。

取り敢えず、一作目だけなら最高のホラー作品です。ええ、この感じが続いていれば。。。。。（二作目レビューに続く