劇場公開日 2009年2月7日

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「運命に抗う勇気と行動」ベンジャミン・バトン 数奇な人生 マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0運命に抗う勇気と行動

2010年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

TVで野球観戦していたら、イチローがアウトになって負けた。もし、ここでTVをつけていなかったらイチローはタイムリーを放っていたかもしれない。自分がTVをつけたがために凡打に終わった。そんな想いをしたことはないだろうか?
人との出会いも、どこで何が原因しているかわからない。何年も前の朝食で、卵1個を食べたかどうかで出会う相手が変わったかもしれない。
また、2本の直線がただ1点でしか交わることがない出会いもあれば、思いもかけない再会もある。人は、これを偶然といい、ときには運命という。
人とは違った時間を辿るベンジャミンの人生を追いながら、時間と出会いの不可思議について考えさせられる。そして、決められた運命を辿っているだけの人生かもしれないけれど、それに抗う勇気と行動力を幾つになっても忘れないことの大切さが伝わってくる。
ブラッド・ピッドもいいが、だんだん年老いていくケイト・ブランシェットもいい。ベンジャミンと再会して、彼のホテルを訪ねるシーンでは、逆光気味のシルエット、それも唇の動きだけで年齢を感じさせる演技はさすがだ。167分がまったく長く感じない傑作。

マスター@だんだん