「映画版で初めての合格点」ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)
映画版で初めての合格点
今迄の映画シリーズの中で、初めて合格点を上げられるなあ、と思いました。
熱心な原作ファンが観ても、納得のいく内容だったんじゃないでしょうか。
原作ありきの映画って、自分的にはなるべくニュートラルでありたい、という気持ちはあるんですが、今迄の映画版ハリーポッターに関しては、なかなかニュートラルではいられなかった。
原作キャラクターやシーンの端折り方が少し尋常じゃないんです。時間内に収める取捨選択に苦労したんだろうな、という事は頭では理解してるつもりでも、いざ映画を観るとがっかり、という。…てなことが1から6まで繰り返しだったんです。
ただ、今作でその挽回をちゃんと図ったなあ、と個人的には感じました。
なかなか忠実に『丁寧』に描いてる印象を受けましたよ。
今迄抜いてきたキャラを急遽登場させたり、ドビーを復活させたりと、前作で省いてきた諸々のしわ寄せは確かにあるんですが、『丁寧』に描くために敢えて目を伏せてきた事物を取り入れていく、という姿勢に感心しました。
もう、何というか、今回は『丁寧』という言葉に尽きると思います。
原作で感じたままの緊迫感。荒廃感。ハリー・ロン・ハーマイオニーのピークに達する程の疲労感。喧嘩。怒り。死闘。そして、悲しいクライマックス。
全部入ってる。
ただ、今回はまだPART1です。これだけ観て評価するのもどうかと思いますけど、今作にはかなりの手応えを感じました。これはPART2も期待していいと思います。
いや、期待します。
是非、グランドフィナーレを飾っていただきたい!
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