ブーリン家の姉妹のレビュー・感想・評価
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なんて、ドラマチック!
エリザベス1世の母とその妹の話。史実に基づいているのでしょうが、あまりにもドラマチック!展開が早く、中味が濃く、とても見応えのある2時間弱でした。
ナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソンの共演というのも豪華で、楽しめました。エリック・バナの王は、役柄とはいえなんだかねえ・・・。
イギリスの歴史がよく分かりました。この映画の後に「エリザベス」と「ゴールデンエイジ」を続けて見ると、さらによく分かりそう。
歴史好きはもちろん、そうでない人にもお薦めです!
英国版大奥!?
1000日のアン
意外にも今日的?脚本家に注目
ドロドロとした宮廷物を予想していたら、二人の女性に焦点を絞った意外にも現代的な女性物語だった。ただし監督は正統的な歴史物と思っているようで、取り合わせはやや悪い。原作は読んでいないがけっこうな分量なのでピーター・モーガンはかなり整理してと思われる。アンのフランス時代の様子などはもう少し知りたい、逆にラスト近くはやや展開が早く感じるがアンの運命は誰もが知っていることなのでこの方がいいのかもしれない。
見る前はナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソンは逆ではないかと思ったが、他人を意のままに操るアンを演じるのがポートマンで正解だった。一度はヘンリーに嫌われたのに、自分の価値を高めヘンリーの方から欲しいと思わせる姿は圧倒。その一方で王妃になることで庶民からの人望を失うその様はダークサイドに堕ちるアナキンのようだ。このアンなら確かにケイト・ブランシェットやヘレン・ミレンが演じるエリザベスを産みそうだ。しかしヘンリーにブーリン家の人間とキャサリン以外にまともな人間がいない。
二人の違いを出すために苦労したと言うサンディ・パウエルの衣装にも注目
歴史なんて、色恋沙汰次第…。
“ナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソン夢の共演!”イイですね~、今が旬の美女2人が共演。吾輩的にはとっても嬉しい!でも姉妹役ですか~、全然似てないよね(^^;!?
まあ、見事にドロドロとした世界が描かれていますな。知性も誇りもない、『ガキを作ったモンの勝ち!』と言わんばかりの策略、謀略、裏切り、愛憎…。一見華やかに、そして高貴に見える中世イングランドの王宮も、ひとたび裏へ回ってみると、そこはまるで“魑魅魍魎の巣窟”の様相を呈した、“トンでも世界”なワケです。『勝つためには手段を選ばず』『驕れる者は久しからず』そして、その結果次々と断頭台の露と消えて行く敗者たち…。そう、この頃は正に『死を以って』罪をつぐなわされたのです。いやあ、本当に恐ろしい。もし、今の時代にこの時代の治世を当てはめたら、どうでしょう。殆どの人間が“斬首刑”に処せられちゃうんじゃないでしょうか?それ考えると、物凄く恐ろしいですよ、この話。そう『そんなことくらいで、処刑って…』てな感じですから。でも、当時は大真面目の超真剣だったわけですよね、国王の“たかが”色恋沙汰の一つが、国を、いや世界を、歴史を変えちゃうんですから…。いや、ホントに恐い話ですよ。
本作で、アンが出産する娘こそ、後の“エリザベス1世”その人です。ですからこの映画のラストが、あのケイト・ブランシェットが主演した「エリザベス」の冒頭シーンへとつながるのです。その辺も踏まえてご覧になると、この映画が描く、歴史の背景が見えてきて、面白みが倍増すると思われます。時間がある方は、是非「エリザベス」もご覧になって!
冒頭で“夢の共演”と書きましたが、本作でのナタリーとスカーレットの美しさは、中世のコスチュームとも相まって際立ち、正に輝かんばかりです。特に映画の前半部分の2人は、どちらも甲乙付けがたく、“圧倒的な美”でスクリーンから我々を魅了してくれます。吾輩、正直骨抜きにされてしまいました。ところが後半は一転、国王の寵愛を我が身にとどめん為に、狂わんばかりに振舞うアンを、ナタリーは鬼気迫る表情で演じています、そしてそれを受けるスカーレットも、姉を救わんと奔走する、健気ではあるが芯の通った妹・メアリーを熱演しています。2人とも美しさだけではなく、非常に質の高い演技の競演を見せてくれます。いやあ、スンバらしいです!
で、もおどこまで行ってもこの映画では、“男”はダメです!誰がどう見たって悪いのはヘンリー8世ですし、姉妹の父・ブーリン卿と叔父のノーフォーク公爵には、吾輩観ていて殺意さえ抱いてしまいました。でも当時としては、これが当たり前のことだったんですね。そう考えると歴史って、儚いもんだなあって思えてしまいます。映画の冒頭で、姉妹の幼い頃が描かれているのですが、仲良く遊ぶそのシーンが、後のシーンとの対比であまりにも残酷に思えてなりませんでした。
ところで、映画ではメアリーが妹となっていますが、歴史上、彼女の資料は殆んど残っておらず、実際にはアンの方が妹(アンですら、正確な生年は不詳なんだそうです)だったという説もあるそうです。ですから、この映画も“100%史実”ということではございません。しかし、『なぜイングランドが、ローマ・カトリック教会と訣別し、独自の道を歩み出した(イギリス国教会の設立)のか?』といった歴史の裏側的な物語を垣間見ることが出来ますので、歴史好きな方には堪らない1本だと思います。
このほか、アンとメアリーの男の兄弟、ジョージ役として「ラスベガスをぶっつぶせ」でプチ・ブレーク(?)を果たした、ジム・スタージェス 君が出演しています(可哀想な役なんだ、コレが…)。でも3人並ぶと、益々兄弟姉妹には見えね~!!“ユダヤ人とニューヨーカーとロンドンっ子の兄弟姉妹に、オーストラリアンな国王!”エエんかな~?こんなキャスティング…(^^;。
世界史の教科書には書かれていない英国王室ドロドロ肉欲物語
9/19表参道ヒルズにて試写会にて。いい映画でした。脚本も素晴らしく、監督の手腕の下、2時間の大作ですがあっという間に感じられます。世界史の教科書でヘンリー8世の名前を見た記憶があります。どんな人物かは忘れていましたが、「偉大な英国国王」だと記憶していました・・・が、映画の中では大違い!ヘンリー8世は部下の嫁さんだろうと、幼い姉妹だろうと、その母親だろうと、誰彼構わず「愛だ!」と勘違いしてSEXを迫り、抱かれた女はすぐに捨てられるか、ギロチンに送られるといった有様。世界史の教科書には「腐敗したローマ・カトリックから離脱、英国国教会を制定した偉大なる国王」と記載されていますが、実は中年の妻・キャサリン王女と別れて、若いネエチャンとSEXしたいだけのエロ親父でしかありません。その上、子供が生まれても、すぐに他のネエチャンに目移りし、妻子ともども追放してしまうというとんでもない野郎です。(調べてみると、ヘンリー8世は5回くらい結婚し、結構相手はギロチンか早死に、幸せになれた方は皆無のようです・・・。)
ともあれ、映画自体は素晴らしい!ナタリー・ポートマンもスカーレット・ヨハンソンも好演、魅力的な演技に観客は吸い込まれます。重厚かつ良質な映画をこの秋に観たいという方に、ぜひオススメしたい作品です・・・。
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