「国民の命は国家のものであり家族のものではない。」靖国 YASUKUNI こーしっぺさんの映画レビュー(感想・評価)
国民の命は国家のものであり家族のものではない。
遺族の僧侶の人が言っていた 靖国が持っているあの戦争に対する考え方。
この人なりの解釈によれば 国民(兵士に限定している?)の命はその者や その家族のものでもない。国家のものである。だそうである。つまり本人やその家族の意思に関わらず お前は戦争に行ってお国のために死ねと言われたら それがいかなる理由で起きた戦争でも 絶対に従う義務がある。兵士の命は国家のものなのだから。ということ。ここに靖国神社の本質が集約されていると思う。祭壇の前で刀を振り回す場面を見ると そこにはかつて若者を戦地に送り込んで多くを死なせた反省などは微塵も感じられない。暴力こそ正義という考え方も理屈抜きで訴えかけてくる。靖国に参拝するということはその歴史観 思想に同意するという意思表示と取るべきである。誰が祀られているかは問題ではなくそれ以前の問題だと私は思っている。今の若者は日の丸や君が代にひざまづかない者は反日だと考えている者が多い。かつての軍国主義の歴史を知らない表れである。
日の丸や国歌を掲げて それにひざまづけと為政者に言われれば無条件にひざまずくのが当然だと理屈抜きで信じている。わずか昔の歴史すら知らない表れである。知らなければ同じ惨禍をまた繰り返すのである。微々たる浅い知識で思考停止する世代に危うさを感じる。
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