「微妙ではあるけれど」ブラインドネス ダース平太さんの映画レビュー(感想・評価)
微妙ではあるけれど
紛うことなき不世出の大傑作「シティ・オブ・ゴッド」のフェルナンド・メイレレスの新作は、ノーベル賞を受賞したポルトガルの巨匠、ジョゼ・サラマーゴの「白の闇」の映画化。
「かなり実験的な映画だなぁ」というのが第一印象だったけど、「もし、目が見えなくなったら」という恐怖は、観客誰もが共感できる題材だろう。そのパニック描写も、とても怖い。そういう意味では、十二分に見応えがある。
ただ、いかんせんストーリーが重過ぎるし、日本から参加してる伊勢谷友介と木村佳乃があまりに大根で愕然とする。特に伊勢谷。。せめてもう少しましな演技を見せていれば、作品から受ける印象もだいぶ違った気がするので、何とも残念。
と、ここまでけなしてきたけど、次回作はシェイクスピアのコメディを撮るというメイレレスが次のステップに進む段階で撮った作品なので、目撃しておく価値は多分にあると思う。
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