「原因不明という恐怖。」ブラインドネス ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
原因不明という恐怖。
日本を含め、各国から錚々たる顔ぶれのキャスト陣…!
これだけの人数、どのくらい盛り上がる映画なんだ!?
と期待するものの、とてもブラインドネスな作品だった^^;
やたらと…白い。(爆)のは仕方ないとしても、
けっこうお国柄的なものなのか(汗)肉欲的な趣向が強く、
いくら♂と♀しかいないからといって、そんな展開になるか?
…という部分も多かったなぁ。日本人としては。。
やたら金儲けにあくせくするガエルにも、やや違和感。。
突然の流行り目?原因不明の失明が次々と感染し、
ついに政府もお役御免。とばかりに患者を隔離し始める。
収容施設に押し込められ、食事も薬も満足に与えられず、
患者たちはだんだんと精神を病んでいくのだが、、。
そんな彼らの☆女神☆として君臨するのがJ・ムーア。
なぜか彼女にだけはその白い病が感染せず、失明しない。
なもんで、みんなが彼女に頼る。(最初は他人には内緒)
もし彼女がいなければ、もっと酷いことになってただろう、
あの汚い肥溜めのような施設内部。。何だかもうこの辺り、
白いのを見にきたんだか、汚物を見にきたんだか分からんx
そんな状態だった。空気までが澱んで見えていたし…。
どうせなら汚物にブラインドかけて欲しいくらいだった(=_=)
まぁでも確かにあんなことになれば…つまりそうなるのだ。
リアルな描き方は、ある意味奇想事実を突きつけている。
結局のところ、
病の原因は何?とか、失明しない女性から血清をとるとか、
そういう原因究明&レスキュー作品ではなかった^^;
人間の強欲に満ちた支配意識、弱者に生まれる連帯意識、
窮場をしのぐ最も偉大な力は…じっと耐えることだったのだ。
☆女神☆ムーアはそれを実践している。
それが流行り病なら、いずれ治まる時がくるということか。
それまでじっと現状を維持しつつ、身を守りなさいなのか。
鳥インフルエンザなる脅威にさらされている私達にとって、
絵空事とは思えない恐怖が意識下に生まれてくる作品だ。
(やっぱりコーヒーは香りと、色合いも味わいたいもんねぇ)