「盲目な人々だけでは人類はさっさと滅びます」ブラインドネス Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
盲目な人々だけでは人類はさっさと滅びます
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総合55点 ( ストーリー:55点|キャスト:65点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
かつての世界と社会が崩壊して、新しい社会にそれまでと異なる新しい秩序が形成される過程は人間の持つ欲望や本質が描かれていて興味深かった。唯一目が見える主人公が抱える義務感や使命感と、結末に彼女が抱える不安の対比も悪くない。
でもそのようなものを何がなんでも描くために、物語の現実性を無視した強引な設定が目に余る。世界中が破綻しているようだし、盲目の人たちだけになった世界で人々が食料の確保など出来ないから生き残ることなど出来はしないだろうし、通常の人々やあるいはその死体はいったいどこにいってしまったのだろうか。現実の世界で起こりうることを描こうとしつつ、実は現実世界ではこのようなことはありえない。その設定の甘さが気になった。それに原作が文学作品なので娯楽性は低くてそんなに面白いというものでもない。
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