ヒッチコックのレビュー・感想・評価
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『サイコ』製作の顛末
数あるヒッチコックの作品の中でも傑作の名高い『サイコ』製作の顛末。 この映画製作の顛末と並行して、ヒッチコックと妻アルマとの関係が描かれている。 『サイコ』鑑賞済みの観客にとっては、プリ・プロダクションからポスト・プロダクションの段階までの裏話としてなかなか興味深い。 ネタ探しから、脚本のリライト、キャスティング、監督が高熱で倒れれば撮影現場を仕切り、試写での評判は悪ければ、編集のやり直しと、妻アルマは監督以上に作品にコミットしていると言ってもいいくらいなのだが、作品が成功すれば、賞賛は“天才ヒッチコック”へ向けられる。アルマは、世界中の誰よりも夫の才能と作品を評価していただろうが、内心はかなり複雑だったことは想像に難くない。この夫婦の関係もまた興味深い。 実在の人物の伝記ものの場合、何処に焦点を当てるかは重要だが、この作品は少し欲張り過ぎてしまったのかもしれない。 いっそ製作の顛末かアルマ側から描く夫婦の関係かどちらに思い切って絞ってしまった方が良かったのではないかと思う。
サイコ
あの時代の、あの映像は、タブーであり斬新なものだったはずだ。今見てもシャワーのシーンは、背中がゾクゾクする。 ヒッチコックの妻の事は、ほとんど知識がなかったが、全ての映画は、夫婦の共作であり、アルマあってのヒッチコックだったのだろう ヘレン ミレンの演技は、やっぱり凄い!
なかなか
まったく男ってヤツは(笑)自分は女優と仲良くは良くて、奥さんは他の男性と仲良くしたらダメって…ヤチモチがオチャメでした!スカーレット・ヨハンソンがかわいい♡サイコ、観たくなりました(#^.^#)結局、いい夫婦でした!
「ヒッチコック」を観た!
アカデミー賞に縁がなかったヒッチコック。斬新すぎて、誰からも資金の提供を受けずに「サイコ」を創り上げたのはスゴイ。同じような作品を創ることをきらい、新しいアイディアを実現させるためにこんな影のチカラがあったなんて… 映画好きにはたまらない作品。ラストシーンの鳥もいい!
残念
ホプキンスはヒッチコックが乗り移ったかのよう しゃべり方、下唇の突き出し方、などなど しかし夫婦の葛藤に重点が当てられすぎており肝心のサイコの舞台裏や撮影秘話などが少なくがっかりした それにしても当時の映倫は厳しかったんだなトイレが映ってもいけないなんて、、 それだけにもっと撮影現場描いてほしかった
ヒッチコック作品・・ほとんど見てない事、今気づいた(*^^)v
自称映画好きで有りながら・・ 俺の映画観は片寄ってる(偏ってる)。 サスペンスとか・・ホラーとか・・もともと嫌いなのだ(+_+) Aクリスティか・・ヒッチコックか? でも、俺Sキングは好きで良く見てるな??? 作品は90分。 これ、長いと感じるか?短いと感じるか? 星☆評価は・・ DVD新作基準で(*^^)v③ DVD買う度 ◎ モ1回見たい度 ◆◆ おすすめ度 ** デートで見る度 ◇◇ 観た後の飲みたいお酒】 赤ワインとウイスキー(*^^)v (※飲むシーン、なんか良かったです♪) 監督さんが伝えたい事・・て何だったんだろな? 特に不快には思わなかったけど・・感動とかも無かったな・・。 可もなく不可もなく・・ ただ・・ Sヨハンソンは今日も綺麗だね、素晴らしいす(*^_^*)(*^_^*)(*^_^*)♪
ソール・バスと『知りすぎてる女』
『サイコ』撮影時のヒッチコックとその妻アルマを描いた物語。実話談というより虚実織り交ぜた大胆な脚色が面白い。
この映画を観て、ソール・バスという人物を思い出した(映画の中にもちょろっと登場している)。
ソール・バスは数多くの映画のタイトル・デザインを手がけた人物。
『サイコ』では、タイトルの他、有名なシャワーシーンの絵コンテを描いた。
後年ソールは、絵コンテだけではなく演出や編集にも携わったと発言し、物議をかもした。当時は『サイコ』の監督クレジットを「アルフレッド・ヒッチコック(ソール・バス)」と併記する書籍まで発行されたほどだった(今となっては信じられない話だが…)。
この映画の中では、演出や編集を手伝ったのはソールではなく、ヒッチコックの妻アルマとなっている(ソールの言い分自体が虚実不明なのだが、そこにさらに虚を重ねた脚色が面白い)。
そして誰かが手伝ったのだとしても、『サイコ』はあくまでヒッチコックの映画なんだと言っている。
「ヒッチコック映画の監督は一人」
と念押しするようなセリフも映画の中に出てくる。(そしてソール・バス自身も演出など手伝ったのは事実だが『サイコ』はヒッチコックの映画だと、同じ事を言っている。)
実在のアルマ自身も結婚前は優秀な編集ウーマン、ヒッチコック初期作品から助監、スクリプター、脚本家としてサポートしてきた。だからこそ、この映画の設定も不自然ではなくすんなり生まれたのであろう。『サイコ』で誰もが見落としたジャネット・リーのまばたきを指摘したエピソードは彼女の優秀さをよく表している。
また、この映画序盤で描かれるアルマの鬱屈は『サイコ』よりも10年以上前の『汚名』〜『舞台恐怖症』の頃をモチーフにしているのではないか。
この映画は、『サイコ』撮影時の実話談というより、ヒッチコックと妻アルマにまつわる様々な人物、様々な時代のエピソードをヒントに虚実織り交ぜ構築したものなのであろう。
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この映画を観て思い出したことがもう1つ。
ヒッチコック自身が書いた『知りすぎてる女性』というエッセイがある。
その中でヒッチコックは
「妻アルマは私のことをよく知っている。私が恐れていることも知っている。」と書いた。
多くの人に恐怖を与え喜ばせてきたヒッチコックの「恐れ」とはどれほど深いものなのだろう。それを受け止める妻はどれほど大変なのだろうと、印象深い一文だった。
密で硬いヒッチコックと妻との関係。
単なる夫婦でもなく、
単なる仕事上のパートナーでもなく、
何かそれ以上。
二人の関係を覗くのは怖いような気がしていたが、本作はマイルドに描かれていてホッとしたような、もっと奥底を覗いてみたいような、不思議な感じであった。
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何はともあれ、この映画を公開したことで、ヒッチコック関連本が復刊されたり近所のレンタル屋さんでも特設コーナーが出来てたりと、関心が高まったのはとても良い事だと思う。そういう意味でもこの映画、充分に貢献している。
実在の人物をテーマにする映画は大変難しい
ヒッチコック鑑賞だん。制約も多いであろう同業界のある種イコンである人物を映像化し、その人のことを良く知らない観客の心に何か揺さぶりおこせるかと問えば、私個人は否である。内容の薄いただ成り切ったモノマネ技が見事だけという危険をはらむ。
名作の裏に苦労話アリ、偉人の陰に支えた人アリ
言わずと知れたサスペンスの神様、アルフレッド・ヒッチコック。好きな監督の一人。 往年の映画監督の作品は芸術的だ、と評価される事が多い。 勿論、ヒッチコックの映画だって芸術的でもあるが、でもそれ以前に一級のエンターテイメント。 僕がヒッチコックを好きな理由は、ここにある。 そんなヒッチコックの代表作と言えば、「サイコ」。 本作は「サイコ」誕生の秘話に迫った、興味そそられる作品。 偉人の陰に支えた人アリ。 名作の裏に苦労話アリ。 それを地で行く内容。 今や映画史に残るほど称えられている「サイコ」。サスペンスやホラーに“サイコ”というジャンルさえ築いた。 製作前は誰もが尻込みした。 新しいものへの挑戦は否定的。それは昔も今も同じ。 「スター・ウォーズ」や「タイタニック」や「ミリオンダラー・ベイビー」も製作に苦労したのは有名な話。 監督の飽くなき意欲が、作品を名作にする。 映画は、ヒッチコックと妻アルマの関係に焦点が当てられている。 主人公を支える妻は腐るほどある話だが、この映画の場合、よくあるハートフルな話ではない。 アルマは金髪美女に執着する夫が面白くない。 ヒッチコックは妻が浮気しているのでは?…と疑う。 その関係がちょっとサスペンス的であったりもする。 また、アルマは脚本家としても編集者としても才ある映画製作者。的確な助言もし、ヒッチコックにとっても刺激的なパートナー。 まるで裏監督のようだが、「ヒッチコック映画の監督は一人」というアルマの台詞に、夫への強い信頼感を感じさせる。 天才監督の夫と心強いパートナーの妻であっても、普遍的な夫婦なのは変わりない。 ヒッチコックに扮したアンソニー・ホプキンスは、ヒッチコックに見えたりホプキンスに見えたり、不思議な感じ。特殊メイクの力を借りつつも、ただのそっくりさん演技にならないよう心掛けたという。 アルマ役のヘレン・ミレンがまた巧い。本当の主人公は彼女であると納得させる存在感。 かの「ヒッチコック劇場」のように、ヒッチコックの語りで始まる展開もユーモラス。 ヒッチコックは多くの逸話を残している。 自分の作品には必ずワンシーン出演、TVへの進出、金髪美女への執着心、覗き趣味、女優への脅し、オスカー無冠の帝王などなど。 その中でも語られる事の無かったアルマとの関係こそ、多くの人に知って欲しいヒッチコックの真の逸話である。
なかなかよかった。
正直映画を観るまでは、半信半疑だったのですが、思った以上によかったです。 ヒッチコック演じるアンソニーホプキンスの横からのシルエットをやたらとだすのは(押しでしょうが)気になりましたが。 次の作品が鳥だと知り、改めて観たいと思いましたね。この映画は、サイコ以外にもヒッチコックの作品を、もう一度観たいと思わせる作品です。 ヒッチコックの心理も細やかに映されており、撮り方も工夫がありました。
サイコくらいは見ておいた方が
クラウド アトラスの上映前にみた予告で見ることを決め劇場へ。
思った以上に2人のヒッチコック推しな映画だった。
まず書かねばならないのは、私がヒッチコック映画に対してTVくらいでしか見たことがないということ。それも子供の頃だ。なので映画の端々に散りばめられているであろうヒッチコックオマージュにも大多数気付けていない。
この映画はせめてサイコを見た後に見るべき映画なのだろうと悔いた。
と、いうかサイコくらい見てるよね?という大前提にたって作られら作品だと思う。が、同時に今度絶対にヒッチコック作品を借りて見ようと思わせるに十分な映画であった。
しかし本当にヒッチコックはあんなにも不快にワインを飲む人であったのであろうか。
他にも性格的に確実に癖のある人だと思うが、それでも妻アルマは彼を支え続ける。
人間見た目じゃないよ、ってのを雄弁に語っているようだが私は「才能ってすげぇ」という感想だった。
彼らは映画の製作費を自分たちで作るために倹約しようとする。
完全にツッコミ待ちなんだが「休日の車での送迎は止める」とか「フォアグラはフランスからの空輸はやめて近所のやつ」とか。節約なめるな!
まぁセレブだからな。
出演者としては今作で初めてスカーレット・ヨハンソンを見た。
美しい。
が、この人がドラゴンタトゥーの女のリスベット役を狙っていたとかって、そりゃ無理だよなぁ。デヴィッド・フィンチャー、ナイス選択。
あとジェームズ・ダーシーがクラウド・アトラスに続きゲイ役(と疑われる)なのに何かの意図があるのかと勘繰ってみたりした。
深い
※鑑賞手段は試写会ではなく、飛行機の中で鑑賞。 ヒッチコックの人柄が非常に面白く描かれていて、素晴らしい映画だと思った。これは年を取るごとにわかる映画ではないだろうか。 人間臭さがどのキャストからも滲み出ていた。アンソニー・ホプキンスもヘレン・ミレンも非常に演技がうまく、味があった。「サイコ」は彼女なしでは作れなかったというのがよくわかる。見た後になぜかほっと暖かくなる。 奥さんが仕事にのめりこんでいくシーンは女性としても非常に共感できる。そしてそれが終わるときの描き方も面白い。またヒッチコックの嫉妬も素晴らしくよく描けている。 映画館で見るより、DVDとして持っていて何度か見るとより味が出そうな気がする。
へぇ~、ふーん…以上のものはナシ
4月30日、日比谷シャンテシネで鑑賞。 4月末で株主優待券の期限が切れるので、「何か見ておかなきゃ」という動機で時間の合ったこの作品を見に行った。 そう、僕の場合は、かなりの割合で優待券での鑑賞が多いので、金を出してないから腹もたたないのがほとんど。 だから、この作品も、ヒッチコックでこういう人だったのか、ということを知った以外には感心した部分はない。 お金出して見たのでないから、腹は立たない。
熟女の悲哀映画
『サイコ』制作秘話という内容だけどその中心は奥さんが年老いて女性的魅力が減退し、ヒッチコックに嫉妬しつつ、浮気的な気分を味わい嫉妬させたりするという熟女の悲哀で、見たいポイントと違っていた。ヒッチコックが倒れた際に、現場を仕切る場面は触りだけだったがとても毅然としていてかっこよかった。
もっとサイコを作る上での面白いのが見たかった。ヒッチコックがエドゲインの幻影と会話したり、現場に足を踏み入れる妄想をしたりする場面はとても面白かった。そこはかとなく殺人鬼に対する共感が描かれていた。
観客にもっと驚きを!!ヒッチコックの飽くなき挑戦
特殊メイクもさることながら、アンソニー・ホプキンスがいつもの顔をまったく覗かせない成りきり演技で魅せる。 ところがこの作品、真の主役はヘレン・ミレン演じるヒッチコックの妻・アルマだ。 ヒッチコックの数ある名作の中からサスペンス映画の金字塔「サイコ」(1960)の制作現場に焦点をあて、アルマの優れた助手ぶりを描いてみせる。 サスペンスの帝王と崇められたヒッチコックが、妻の前ではタジタジになる姿がなんとも可笑しく愛らしい。 ヒッチコックは何もかも切り捨てでも作りたいものに没頭するタイプでほかが見えなくなる。プラモデルの組み立てに夢中になる子供のようだ。対して妻のアルマは現実的で計画性があり、限られた条件の中でベストを導き出すタイプだ。 だがこの二人には、互いに欠けたものを補い合って余りある凡人にはない才能がある。そして何よりも、観客を驚かし楽しますという共通した目的がある。 駄作寸前の「サイコ」を蘇らせたアルマの力は、ヒッチコックが観客に何を見せようとしていたのか、最高の理解者だったからこそ成し遂げられたのだ。 「サイコ」の名シーン、シャワールームに「The Murder」が現れたときの観客の反応を愉しむヒッチコックは、やはり子供だ。 それにしても、バーナード・ハーマンによるあの音楽を入れる気がなかったというのだから、裏話はおもしろい。 ヒッチコックの次回作を暗示してみせるユーモアは、この作品を撮ったスタッフにも、観客を楽しませようとするヒッチコックと同じ映画人としての血が受け継がれている証しだ。
裏サイコ。
神とか天才とか言われる人に限って、生存中に評価されないのが常。
ヒッチ大先生も、これだけの作品を世に流し大ヒットさせたにも拘らず、
アカデミー賞(監督賞)には最期までソッポを向かれっぱなし。
「レベッカ」は作品賞を受賞したものの、彼が壇上でオスカーを手にした
のは1967年のアーヴィング・タールバーグ記念賞(功労賞)の一度きり。
そして今作もとても良く出来ていたけれど、やっぱりアカデミー賞には
ノミネートすらされなかったなんて、なんだか酷い因縁ねぇ。
ギョーカイに好かれる人と嫌われる人って(まぁ人間的にも)いるけれど、
それと作品の出来映えっていうのは別物なんだけどねぇ。
日本人にもお馴染の「ヒッチコック劇場」。
子供の頃、あのテーマ曲がかかるだけで、もうワクワク♪
ヒッチ先生を知らない人でも、このサイコと鳥くらいはご存知なのでは?
サスペンスの神様でありながら、見るからにコメディ体質(体型か^^;)の
立ち居振る舞いとあの仏頂面が不釣り合いなところなども、またお茶目。
自作には必ずどこかでちょこっと出演(爆)も、あの体型だからすぐ分かる。
確かに怖い(と思わせる)独創的な作品が多かったけど、今作にも出てきた
「北北西に進路を取れ」などの娯楽大作も数多く作っているので楽しめる。
ただ、肝心の奥様であるアルマに関しては、まったく存じ上げなかった。
あくまで彼の陰となって(言ってましたもんねぇ)支え続けた彼女の
内助の効があってこその「サイコ」の大成功。このバックステージものから
彼女の才能と天才が持つ偏執性が浮き彫りになるのが、ますます面白い。
神様は、よき伴侶を得たのねぇ。
それにしても60歳を過ぎてもやる気満々。ああいうところはさすがに病気?
かと思えるほど、監督性が出ていて面白い。大金を得たら満足して引退、
気が向いたらまた撮るよ。なんていうお気楽監督とは違って、もう寝ても
覚めても映画のことばかり考えている。パラマウントに出資を断られた
ヒッチ先生は大邸宅を抵当に入れて、また一から映画作りをやりたいんだと
アルマに告げる。もうこのプールで泳げないの?と尋ねるアルマだったが
(赤い水着で泳ぐところは可愛かった)彼の提案を心から喜んでいるところが
とてもよく出ていて微笑ましかった。彼女も、そんな彼が好きで結婚したの
だろうから、どんな妄想魔(ゴメンね)でも、映画作りに没頭するヒッチ先生が
大好きだったのだろうなと思える。
ただこの妄想神様(スイマセン)の、唯一の欠点がブロンド美人なのよねぇ。
今作の、のちのち実際に問題を起こしているのだけれど(T・ヘドレンと)、
アルマが妬いて仕方ないほど、ブロンド美人への固執は酷かったみたい。。
でもヒッチ先生だってアルマの浮気を疑ってバカなことをしでかしてみたり、
結局、家でも現場でも四六時中一緒なのは息が詰まるし、そのせいか
互いの仕事は尊重しようとする心掛けだけは、持ち合せてたみたいだけど…。
当時、試写室でこき下ろされて使い物にならないと思われた「サイコ」を、
妻アルマの機転で再編集を重ね、傑作に仕上げた過程は素晴らしいの一言。
上映2館でしか許されなかった劇場で、例のシャワーシーンがかかる前に
ロビーに出て、観客の悲鳴に指揮棒を奮うヒッチ先生には涙が溢れてきた。
あんな血の滲むような努力と忍耐でやっと、それが受け容れられたことへの
これが監督至上の喜びなんだろうなぁ…だからやめられないんだよねぇ…と。
エンディングにも凝っていて、ヒッチコック劇場のノリで終わる。
彼の肩に…!は、まさしくニヤリ。神様はまたこの後に傑作を撮るのだから。
(主演二人には文句なし、脇も確かな演技力。サイコをもう一度観たくなる)
サスペンス=ヒッチコック
見終わると「サイコ」と「めまい」がスゴク観たくなる。
サスペンスの巨匠を影で支えたのは妻だったとは、
映画で初めて知った。
決して表には立たず脚本や編集にたずさわる。夫の才能を誰より信じ理解する妻。
夫に疑われ、やりきれない時に開き直って
「私は貴方の妻よ、貴方が契約したブロンド女優じゃないの、あれこれ指図しないでちょうだい」ってタンカ切るシーンはカッコイ。ヘレン・ミレンいいね!
サイコは配給会社に気に入られず、封切りがたったの2館だったなんて!これも初耳。
工夫を凝らした公開までの演出にその時代の観客がどんなにワクワクしたかと思いを馳せる。
場内の悲鳴をロビーで聞きながら喜びを全身で現わすヒッチコックが、すんごくカワイイ!
これがあのレクター博士と同じ俳優とは!恐るべしアンソニー・ホプキンス。
映画を観てヒッチコックの事がもう少し知りたくなってプログラムを買った。
そこにあった妻への言葉は愛に溢れていました。
オスカーなんて貰えなくても幸せだったんだね
ヒッチコックさん。
さあ、TSUTAYAへ行って
サイコとめまいを借りて来よう。
ヒッチ・コックて、こんな人だったんだ。
サスペンスの神様、ヒッチ・コック。 「裏窓」や「鳥」は、とても有名だ。 その監督の素顔って、こんなんだったんだ~と、知らせてくれる。 映画館に置いてあるチラシを見た時、まさかアンソニー・ホプキンスが、ヒッチコックを演じているとは思わなかった。 特殊メイクで、本人にそっくりのお顔。 話し方や体形もそっくり。 仕草までもがそっくりなんだそうな。 そんな彼が、「サイコ」を作り上げるまでの舞台裏を描いている。 のぞき見趣味、ブロンド・痩せ型の女優が好き、美食家、酒好き。 また、妻アルマとの関係。 アルマは、脚本家であり、編集をも得意とする、とても才能溢れる女性だったのだ。 そんな妻がいたからこそ、出来上がった「サイコ」。 ヘレン・ミレン演じるアルマ、最高に良かった。 また、トニ・コレットも、何気にそこに居るだけで、味わい深かった。 サスペンスの神様としては、独創的で才能溢れる人だったけれど、家庭では普通の男性でもあったのね。 有名なシャワーのシーンが、どのようにして生み出されたのか、とても興味深く、良く分かり、嬉しかった。 もう一度、「サイコ」を見なおしたいと思った。
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