劇場公開日 2008年10月25日

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「必見!十人斬り。」ICHI ゆきだるまさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0必見!十人斬り。

2008年10月10日

興奮

萌える

あの「座頭市」が女性版になってスクリーンに現れた。
監督は「ピンポン」の曽利監督。
一体どんな仕上がりなのか?興味津々で観た。

観てみてビックリ。
綾瀬はるかちゃんが、こんなに芝居が上手い女優さんだとは知らなかった。
普段は「ぽわん」としたイメージの彼女ですが、今回は顔色の悪いメイクで
全編通して殆ど笑顔が無い ダークな役を見事にこなしていました。
ものすごいギャップ。いい意味で裏切られた感じ。

見せ場となっている殺陣のシーンは 特訓を積んだとあって迫力満点!
伏し目がちに、表情を乱さずバサリ、バサリと斬っていく市には
女でもちょっと惚れそうになった。

大沢たかおさん演じる十馬はホントにイライラするくらい情けなく、
中村獅童くんと竹内力は やりすぎだろ?ってくらいの悪役ぶり。
窪塚くんは何をやっても「窪塚洋介」、ちょんまげつけてても
それは変ってなかったけど、刀を抜くシーンだけは、メッチャ格好よかった!
市を助ける小太郎役の少年は いい味出してました。

最後の対決シーンは 西部劇を思わせる演出でちょっとニャッとしてしまう。
黒澤映画に影響を受けたハリウッドの西部劇を更に逆輸入・・・みたい。

チンピラの衣装がやたら派手だったり、悪役勢のかなり大げさな芝居や演出が
目立つものの、決して薄っぺらな仕上がりにはなっていないのは
やっぱり 市の静かな存在感のお陰だと思う。
ところどころポンと入る庄内の田園風景も美しい。

ピンポンでも対決した窪塚&中村 再度対決!!っていう
オマケもついていて、本人達もちょっと感慨深いものがあったそうな。(窪塚談)

ゆきだるま