「子供の頃にこの作品に出会えて良かった」僕の彼女はサイボーグ あおねるさんの映画レビュー(感想・評価)
子供の頃にこの作品に出会えて良かった
当時映画館に足を運び鑑賞して大好きになってDVDも購入した作品です。
韓国のヒット作「猟奇的な彼女」で知られるクァク・ジェヨン監督の作品ということもあり期待値が高かったです。
このサイトのレビューを見ているとつまらなかった、駄作、の意見が多いようですが、私がこの作品を映画館で鑑賞したのはまだ小学生の頃で、子供ながらに新鮮に感じたのかもしれません。
ジローはたまたま1年前の誕生日に一目惚れして少しの時間を共に過ごした無邪気で美しい女性がまた一年後の誕生日に現れて、でもそれが1年前の自分が出会った彼女ではなく、未来の自分が作って過去である今の自分に送り込んだサイボーグであることを知って……
本当は誕生日に過ごしたレストランに現れた銃を乱射する危険な男のせいで動けない体になってしまうはずだったところを、サイボーグである彼女が助けてくれます。
年老いた自分が若い頃に胸を痛めた事件や事故の被害者達を、未来の自分にたのまれたままに彼女は救っていく。
ただ実際に起こるはずだった事実をたくさん変えてしまったことによって、未来の軌道修正のために大きな地震災害が起きてしまう。
サイボーグである彼女はただジローを助ける役割を果たすためにやってきたため、ジローを庇い下半身がビルの下敷きになったことで下半身が壊れなくなってしまう。
それでもまだジローを助けるために上半身を引き摺ってジローを助け、最後の最後に上半身もまるごとビルの下敷きになり彼女はサイボーグとしての人生を終えることになる。
年老いたジローは大当たりした宝くじの大金で彼女を復元します。奇跡的に記憶は過去のまま。
やがてジローが亡くなる時まで彼女はジローに寄り添い続けました。
それから何十年も先の未来。
ロボットやサイボーグが展示されていた博物館に彼女そっくりな女性が訪れ、自分にそっくりなサイボーグが展示されていることに驚く。
そのサイボーグはオークションによって女性の手に渡ります。
この時代には過去にタイムスリップできる技術があり、女性は彼女に埋め込まれていた記憶のチップを自分に移植し、ジローと彼女が過ごした思い出を感じながらジローが東京の大地震で彼女を失った日へとタイムスリップします。
そして彼の目の前に現れ、彼と共に生きていくことを決意する。
大人の私が見ていたら「こんな急な展開はありえない」と思っていたかもしれません。
でもあの頃感じた感動は今でもまだ私の中に強く残っています。