劇場公開日 2008年3月8日

  • 予告編を見る

「演技派俳優の心理戦&演技合戦は見物。少々「罠」がちゃちいかも・・・」スルース ジョルジュ・トーニオさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0演技派俳優の心理戦&演技合戦は見物。少々「罠」がちゃちいかも・・・

<ストーリー>
妻と浮気している若い男を自宅に招き入れるベストセラー推理小説作家。若い男は作家に妻との離婚を迫るが、作家は実現したければ、「ゲーム」への参加を提案する。

<個人的戯言>
ワクワクするようなオープニングのカメラ・アングル。そしてぞくぞくする会話の駆け引き。役者同士の演技合戦も見物です。「ゲーム」の内容がちゃちかったり、唖然の内容なのがちょっと残念かも。

頭からいきなりのカメラ・アングルは、この後始まる丁々発止の戦いを予感される、ワクワクするような始まりです。そして人生の、そして俳優のベテランが若者を受け止めるように、最初から始まる会話によるキリキリするような駆け引き。マイケル・ケインは役としても、俳優としても懐の深さを見せ、ジュード・ロウはそれに立ち向かうべく、実年齢(35)よりも更に若い感じのエネルギーを出して立ち向かっていきます。完全な二人芝居のこの映画。この台詞のやり取りは英演劇界出身のケネス・ブラナーの色でしょうか?

ただちょっと残念なのは、肝心の「ゲーム」の仕掛けがちゃちい感じだったり、あるいはあまりに唐突なものに唖然となったりで、台詞のやり取り(これも台詞のそれぞれの内容はやや平凡)に比べやや稚拙。ちょっとここまでエネルギーが残ってなかったのかも。

ジョルジュ・トーニオ