劇場公開日 2008年7月19日

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「BLTサンドのTはタマゴじゃなくてトマトですよ」ジャージの二人 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5BLTサンドのTはタマゴじゃなくてトマトですよ

2025年5月13日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

幸せ

癒される

2008年公開作品
堺雅人当時34歳くらい
水野美紀は1歳下

2度目の鑑賞
1度目はDVD
今回はU-NEXT

原作は『サイドカーに犬』の長嶋有
監督と脚本は『アヒルと鴨のコインロッカー』『ゴールデンスランバー(2010)』『ポテチ』『殿、利息でござる!』『決算!忠臣蔵』の中村義洋

粗筋
仕事がパッとしない父と無職の僕がジャージ姿になって北軽井沢でのんびりする話

軽井沢と言えば長野県だが北軽井沢は群馬県らしい

息子は小豆色のジャージに涌谷の文字
父は黄緑のジャージに和小の文字
北軽井沢の山荘に置いているジャージは祖母の遺品らしい

一年後今度は「僕」の妻も参加
「僕」は父と交換トレードした黄緑なジャージ
父は青いジャージに田井小の文字
妻はわざわざ買った赤いジャージ
仕事で先に帰る妻
入れ替わりで妹の花子が加わる
父が準備したオレンジのジャージはなく

スローライフ
しかしスローライフではないらしい
アンチスローライフ
違いがよくわからない
ロックだな

作中で気になったことがある
ビデオデッキ
ビデオテープ
VHS
ベータ
DVDに切り替わったのはたしか2000年ぐらい
この映画が公開された頃はレンタルビデオといえばDVDが当たり前でDVDプレーヤーがないと観れなかった
つまりこの作品の時代背景は公開された年くらいではない
VHSが当たり前だった90年代ということになる
原作者で芥川賞作家長嶋有が本格的に小説家デビューする前の話
レンタルビデオ店はどうみてもTUTAYAではなく GEOっぽいがファミリーブック
のんびりとした映画だけどこれを再現するのはわりとちょっと大変だったのではないか
監督の拘りに驚く

そういえばSHIBUYA TSUTAYAがレンタルサービスを終了する直前にマニア向けにDVD化されていないVHSを大量に扱っていたっけ
2025年問題だがなんとか観れている

ロケに使用されたファミリーブック小諸店は公開翌年に閉店しているがミニストップ前橋下新田店は今も営業している
私事だが自宅から一番近いイオンシネマに行く途中の最初にあったコンビニのローソンが閉店していた
比較的よく利用したものだが寂しいものである
宮城の県北の夜がますます暗くなる

DVDのパッケージで二人を見たとき堺雅人の隣のグラサンの長身で細身のおじさんは誰?と疑問に思ったものだ
今でこそ何者か知ってはいるがそれでも詳しくはない
国仲涼子主演の『ちゅらさん』にも出演していたらしいが基本的に当時は朝ドラをちょくちょく観れるほど暇ではなかった
鮎川誠は2023年に74歳て他界している
合掌

水野美紀がジャージを着るとなんか違うなと思った
やっぱり「女優」は違うな

セブンティーンのモデルとしてデビューした田中あさみ
初の映画出演
その後『海の金魚』で主役
演技力はいまいち
引退している
賢明である
惜しむ声も少なからずあるが芸能界が全てではない

エンディングテーマはHALCALIの『伝説の2人』
いたなあHALCALI
この作品が公開されてから数年後には事務所ともレコード会社とも契約終了し解散状態
なんか色々と近況を聞くと寂しくなる作品だ

ちなみに「和」は「かのう」と読む
長野県東御市に実際にある地名である

配役
会社を辞めたばかりの無職32歳の「僕」に堺雅人
グラビアカメラマン54歳の父に鮎川誠
浮気している「僕」の妻のメグミに水野美紀
父の娘で僕とは異母妹の花子に田中あさみ
父の友人の岡田にダンカン
隣人の遠山に大楠道代
犬のミロにクロード

野川新栄
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