ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破のレビュー・感想・評価
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前作を圧倒
最終作を見る前に改めて鑑賞。
前作はテレビシリーズを編集してちょっと追加したような内容だったが、今作は最初から新キャラ登場からのアスカが空から登場と、いきなりの盛り上がりシーンの連発。
最初の五分見ただけでこれは面白くなりそうと思わせてくれる。
実際ストーリーもバトルシーンも多く、男子向けサービスシーン?も多々あり展開も良かった(>_<)
いつものことですが、最後に見れるミサトさんの次回予告が好きです☆
【「揺らぎ」から「より大きな揺れ」へ】
「新劇場版:序」に対して、「新劇場版:破」で対比されるのは、本来は対立していてはいけないはずのものだったり、矛盾しているものだ。
国と、その中の組織。
ゼーレとネルフ。
魚が豊かな狭い水槽は、本来は豊かであるべきなのに汚染されてしまった大海原に対するアンチ・テーゼなのか。
古い街並みに人気はないのに、電車や学校の狭い空間に人が多くいる状況と実は同じではないのか。
いや、そもそも、人間は所詮狭い世界の中でだけでしか生きられないはずだと、外界を侵食してはいけないのだと示唆しているのではないのか。
葛城ミサトの正義が、父への反発をベースにしていること。
碇ゲンドウが、カオスとの対立概念として、調和と秩序を上げるが、過度な秩序への欲求は、調和を破壊するのではないのか。
過度な開発が自然を蝕むのと同じではないのか。
近づこうとすると、離れてしまう。
碇シンジとゲンドウ、シンジと綾波レイの関係はそうだ。
序破急の「破」は、文章作法の起承転結で言えば、「承」「転」にあたるはずだが、ここでは、調和や希望を破壊する「破」であるかのようだ。
「新劇場版:序」で感じた、少年や少女が大人になる過程で感じるような戸惑いや不安が、いわゆる音楽の「1/fの揺らぎ」で、調和に近いものだったのに対して、破では、揺らぎは大きく様々なものを破壊するかのようだ。
綾波レイが、エヴァンゲリオンは心の鏡だと言う。
エヴァンゲリオンを通してしか繋がっていられないのだと。
僕達が大人になる時に抱いていたささやかな希望に立ちはだかる壁のような感じだ。
綾波レイのささやかな望みや、シンジの希望を打ち砕くものは一体何なのか。
ゲンドウが願望は自己で実現するものだ、大人になれとシンジに言うが、願望とは、どうあるべきなのか。
綾波レイを救おうとするシンジの気持ちが、なぜ秩序を乱すのか。
綾波レイを見殺しにして、秩序を維持する選択をするのか。
葛藤などなく、単一の意思の制御によるダミーシステムが全てを支配するのか。
こんなものは調和ではないはずだ。
「新劇場版:序」で、綾波レイがシンジに言う「あなたを守る」という言葉。
「新劇場版:破」で、シンジが綾波レイを助けたいと思う気持ち。
何が違うのか。同じではないのか。
シンジの気持ちは間違っているのか。
少年や少女が、これまで重要だと考えていた価値観が否定され、社会で感じる矛盾。
こうした希望を打ち砕くのが「新劇場版:破」のテーマなのかもしれない。
ミサトが、綾波レイを助け出そうとする碇シンジに向かって叫ぶ。
「自分自身の願いのために行きなさい」
渚カヲルは、シンジを救うと言う。
何をもって…。
様々な疑問は、どのようにして明らかになるのだろうか。
バージョン違いの君
シンの予習として見直した。
12年前、劇場で激怒した思い出の一本。
旧劇場版は春も夏も初日に並ぶくらいには大切な作品だったし、その後も黄瀬和哉のベストワーク、と思い込むくらいにはフェチの対象だった。
それがリメイクと聞いた時はまず耳を疑った。
序がヤシマ作戦まで、その後のアスカ登場から「男の戦い」までをかいつまんで作り直している本作。
慣らしの序はともかく、破は綾波が味噌汁作ってるあたりからもう頭に血が上って記憶がない。
冷静になって見直すと、そうかちゃんと話が振ってあったんだな、全然読めてなかったな…と反省した。
しかし冷静になって観ていても、TVシリーズと比べると(大きな流れに関わるエピソードを中心に見直した)当時のような切迫感、ギスギス感がないぶん、画面は高密度だけど味のしないガムみたい感じる。
たぶん、まったくの別物ではなく、同じシーンが違う意味に書き換えられていたりするせいで居心地の悪さを感じるんだと思う。
まるで同じタイトルの改稿されたシナリオを読んでるみたいだ。
普通は両方が映像化されることなんてないわけで、それはそれで稀有な経験かも知れない。
でも過去作の記憶がなければこっちが「正典」で、逆に旧はなんかヤなムード、シンジ君なんでこんなにいじけてるの、と呆れたかも知れない。
とはいえ、終盤はもはや空想科学というよりほとんどオカルトのような無双っぷりで、さすがに劣化しているように思えてならなかった。
起きることはほとんど同じなのに、色んな段取りを飛ばしたり意味を書き変えたせいでそう感じてしまうのだろうか。
何回も日本を沈没させかねない、人の生活が破壊されるような事態が起きているはずなのに、妙に軽い。そこは責められないが、まだ311前の世界という感じがする。
それでも、震災の2年前にあの津波を彷彿とさせるような山をじわじわ越えてくる液体描写、避難の場面を先取りしているあたり、天才の所業というのはおそろしい。
予定ではあのまま人類補完計画に突入して終わるつもりだったのかな。それがなんであんなことに…?
そこはやはり震災の直撃を受けたということだろうか。
シリーズとしても、単体映画としても素晴らしい完成度
新作 シン・エヴァンゲリオン劇場版:||見るために見直し第二段
序が秩序の中の違和感を感じる映画であり、
破はその違和感の延長上にある、新秩序の物語を綴ったものだと思う
初見の時は、月のあれはなに?、いったいカヲル君はどういう役回り?とか、
いわゆる前シリーズの公式にあてはめようとして、置いてけぼり 笑 食らったけど、
いろいろ考察を見た後だと、ああそういうことかとやっと理解できながら見れました 笑
ラストのラストの次回Q予告はいわゆるミスリードなんだけど、
盛大に滑ってる 笑 いい意味でねw
単体映画としても、他の実写映画よりも完成度高い
迷ったけど、初の5点にしました
:|| 楽しみ!
【シン・エヴァンゲリオン劇場版】鑑賞前の復習としてBlu-rayで...
【シン・エヴァンゲリオン劇場版】鑑賞前の復習としてBlu-rayで見直したが、感想内容は映画公開時の初見の内容です。
少女は少年のために、少年は少女のために。
「序」ではTV版と大きく異なることがなかったが、この「破」では新キャラクターのマリの登場を象徴として、TVシリーズの第八話『アスカ、来日』から第拾九話『男の戰い』までを大胆に新規作画でリメイクして、最後にまだ見ぬ世界へと誘って完結した。いくつものエピソードをまとめているのに違和感を感じずに新たな興奮と戦慄を誘う見事な再構成だ。エヴァ3号機との凄惨な闘いのシーンで流れる場違いな曲も不思議とマッチしていてエグみを感じた。
その過程でシンジとレイの性格にも見直しが入り、二人共TVシリーズよりも前向きな性格になりお互いを意識しているようにさえ見受けられる構成となっていた。
個人的にはこの変化は歓迎で、新劇場版として新たに作り直すのだから同じことを繰り返しても意味はなく、旧劇場版から10年経過した時代に合わせた変化と捉えた。
実際、こういう展開も期待していた自分もいたしね。
だが、一緒に見た友人は、こんなのはエヴァンゲリオンじゃないと激怒した。
エヴェンゲリオンの本質を否定している本作は作る意味はなかったと言い切ったのだ。
自分はそれは要素の一つであって、本質ではないと思う。
何故なら興奮して次回作を楽しみに待っている自分がいるのだから。
冒頭五号機、続く二号機の畳み掛けるような戦闘の描写がものすごい。 ...
冒頭五号機、続く二号機の畳み掛けるような戦闘の描写がものすごい。
オリジナルと違いアスカにやや負を背負い込んでいるのが気になりましたが、そこまでひどい事になっていない様子。
と言うか、信じたいです。
今回は特にラストの畳み掛ける展開。そのカタルシスたるやもの凄いです。
新劇場版で言われていた、リメイクでなくリビルドと言うのが今作で納得いきました。
これは素晴らしいの一言につきます。
そしてまた予告がアツい、これは次回作もすごそうです。
やっぱりヱヴァは面白いですね!
2作目はキャッチーなエヴァ。
シンエヴァ公開前に改めて鑑賞。
破は例のトラウマシーンがどうしても印象に残るけど(本作観て以来「今日の日はさようなら」を聴いたらダミー暴走のシーンしか浮かばなくなった…)新劇場版の中では話がかなりわかりやすくて、エンタメ色が強いというかキャッチーだなあと改めて思った。みんな色めきだってる感じ。ラブコメもあるよ!
この後にあのQが続くので落差がすごい。
なんかわかんねーけど面白い!!
アマゾンプライムで鑑賞。アマプラには同じ映画をチャットしながら鑑賞できる機能がありますので、その機能を使って友人と一緒に語り合いながらの鑑賞です。
一応私のエヴァ知識は、テレビアニメは未鑑賞ですが漫画版は既読した程度。過去に一度本作鑑賞済みですがあんまり覚えてない状態での鑑賞でした。
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正体不明の敵である"使徒"と汎用ヒト型決戦兵器であるヱヴァンゲリヲンを操る少年少女の戦いを描く物語。前作にも登場した碇シンジ(緒方恵美)と綾波レイ(林原めぐみ)、そして新たに式波・アスカ・ラングレー(宮村優子)が加わり、三人の子供たちと使徒との戦いが描かれる。
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1995年にテレビアニメが放映され、今なお人気が衰えない化け物コンテンツである『新世紀エヴァンゲリオン』の新劇場映画の二作目にあたります。神話を織り交ぜた難解なストーリーが魅力の作品で、ファンの間では考察や議論が絶えない作品でもあります。
エヴァを語る際は自分の「エヴァ歴」を語った方がいいかもしれません。良くも悪くも、アニメから追っている熱心なファンと新劇場版しか見ていないファンとでは、感じ方が違う作品だと思いますので。
私個人としては、正直そこまで熱心なエヴァファンというわけではありません。95年のアニメは私の世代ではないため観たことがありませんし、当然97年の旧劇場版も未鑑賞です。私がエヴァを知ったのは2000年を過ぎたあたりで小学生の頃に読んだ漫画版です。出血を伴う描写や3巻に登場するレイのセクシーなシーンなどを見て「これは大人の漫画だ!」と衝撃を受けつつも、迫力のある使徒との戦いに釘付けになったのを覚えています。その後新劇場版が2007年から始まりましたが劇場に足を運ぶほど熱心なファンではなかったため、公開から一年くらいして金曜ロードショーだかでテレビ放映されたのを観た程度です。そのため、「漫画と比べてここが変わっている」というのは分かりますが、「アニメ版と比べてここが変わっている」とかは正直分かりませんし、旧劇場版から新劇場版を10年待っていたという方々とは熱量は劣ります。
そんな私の本作の感想は、「なんかわかんねーけど面白い」です。褒め言葉です。
前作「序」は比較的分かりやすい内容でしたし、内容は漫画版(テレビアニメ版)に忠実な内容でした。アニメ版と比べて映像技術が格段に向上し、ストーリーを知っていても楽しめる素晴らしいリメイク映画に仕上がっていました。
しかし本作「破」は、漫画版には登場しないキャラクターであるマリが物語に絡んできていたり、ダミーシステムのストーリーに改変が入っていて、大まかなストーリーを知っている私からしても「これはどういうことだ?」と理解できない場面がありました。ストーリーの大幅な修正によって、ストーリーの難解さが上がっている気がします。
でもストーリーわかんねーけどめっちゃ面白いんです。これはアニメーションの力が大きいと思いますが、ストーリー難しくても最後まで飽きずに集中して観ちゃう魅力がこの作品にはあると思います。
とりあえず、観てください。観れば面白さが分かります。オススメです。
学園ものっぽさがあって好み。 でもサービスシーン多すぎ。 浅はかな...
学園ものっぽさがあって好み。
でもサービスシーン多すぎ。
浅はかな受け狙いは評価を落とすだけだからいらなかった。
挿入歌も露骨に不気味さを演出しようとしすぎてて白ける。
ちょこちょこいらん事して良さを台無しにしているけどテレビでやってるとなんとなく観てしまう。
魅力はどこに
なんか気になってついつい見てしまいます
が、何度見ても真相が分からずに上部だけ見て
「すげーなー」と感心してばかり
上っ面の何となしのストーリーは何となくわかるつもりですが神とかリリスとか言われるととても人に説明なんか出来ないし自分の中で折り合いをつける解釈もできやしない
子供の頃にファーストガンダムを見た時も「ロボット戦ってる〜」みたいな感じでしたがそんなもの足元にも及ばないほどに難解な物語
小説「ドグラ・マグラ」夢野久作ほどにわけが分からない
そう言えば桂枝雀さんが出ている「ドグラ・マグラ」の映画があるのですがどこにも無いので見ることができない
時間をかけて小説を読んだのですが結局分からずじまいなので映像でも確認したいのですよ
人も物も映画もみんな出逢いと思っているのでそのうち縁があれば辿り着くと思います
『シン・エヴァンゲリオン』がめちゃくちゃ分かりやすい映画だったらやだな、分からなさが魅力の一つなんだから
ボクには何が大人か解りません…
新作公開目前のリバイバル上映で3作をイッキ観賞!
本作はレンタルかBS放送かで一度観ているが、劇場では初観賞。
2作目にして、徐々に新劇場版のオリジナル路線が見え始めた。
使徒とエヴァの戦闘場面で「今日の日はさようなら」や「翼をください」の合唱をBGMに用いる大胆な演出。
「乳ユラシ」や意味のないスケベアングルが所々に挿入されていて、劇場版だからアニメーターの悪趣味の制限が緩和されたようだ。
また、庵野秀明の趣味なのか他の監督か演出家の趣味なのかは知らないが、ガサツで男勝りなのがイイ女的な女性像がテレビシリーズから変わらず横たわっている。
これらの幼稚な女性観は、マニアにとっては垂涎ものかもしれないが、そうでもない人にとってはオタク的な印象しか受けないと思う。
シンジとレイとアスカの青春模様、シンジと父親との接近が本作のサイドストーリーの見処。
思春期の少年少女の姿が少しほのぼのとしていて、閑話休題には程よい。
メインストーリーではエヴァ3号機に使徒が寄生して侵食体になるとか、
エヴァ2号機が変態してパイロットのマリとともに狂暴性を発揮するとか、
使徒がレイごとエヴァ零号機を捕食して女体に変形するとか、
エヴァ初号機が神に近いものに変化して使徒の体内からレイを救出するとか、
常軌を逸した物語がテレビシリーズを数段上回ったバイオレンス描写で展開する。
そして、遂に初号機がサードインパクトを巻き起こそうとしたその時、6号機が槍で胸を貫くという、世紀末的な様相を強めて終幕となる。
難解なストーリーは更に謎を深めており、イジケ少年は逞しく成長するより内向性を強めていく。
さ〜て、この次もサービス!サービスゥ!
乗るんかーい!
アスカの登場、厨二ラブ要素が入り、シンジの鬱々ウジウジが薄まって、「序」より格段と観やすくなった。
アスカが取り込まれた3号機使徒と、シンジの意思に反して暴走するダミーシステム初号機とのやるせない戦闘シーンに、明るく流れる「今日の日はさようなら」。シュールでイイね。
そしたら、お約束のシンジくんが拗ねちゃって「エヴァ乗らない」宣言…。
気持ちは分かりますよ、大人とか世間の事情は理解出来ないしね、厨二だから。
自分の身近な世界が全てでしょう。
でNERVを去る訳ですが、ウジウジウジウジした挙句、結局乗るんかーい!
ま、当然ですけどね。
そしてシンジがあまりにも綾波、綾波言うので、なんかアスカが不憫…。
結果、初号機が覚醒し神のような存在になりつつ天に昇って様は「翼をください」も相まって美しいシーンでした。
それにしても、思春期厨二の思想行動パターンを織り込み、初号機を覚醒させた碇ゲンドウって、どんだけ!
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