「刺激と快楽と痛み」蛇にピアス MizuKiさんの映画レビュー(感想・評価)
刺激と快楽と痛み
万人ウケするストーリーじゃないから評価が低いのも仕方ないかもしれないけれど、独特の世界観を貫いた映画。アングラな世界に拒否反応無い人は是非観て欲しい。
スプリットタン、龍の刺青、SMプレイ…堕ちていく主人公・ルイを演じる、10代の吉高由里子の脆くて壊れそうな感じ。そして、ピアスと刺青だらけの厳つい見た目に反しルイの言葉に盲従する、アマ役の高良健吾のピュアな感じ。
すごく好き。
井浦新扮する彫り師・シバのサディスティックな表情も、墨を入れる手つきも、猟奇的な笑みもゾクゾクする。
都会の陽が当たらない場所で生きる登場人物ばかりだけど、ルイとアマが純粋で(精神的には)スレていないから、不思議と嫌な感じがしない。
蜷川幸雄が手掛けた数少ない映画。
カット割が少ないところ、ベッドシーンでも引きの画だけで会話が進むところや、無言のシーンが多いところなど、テレビ出身の監督は使わないような演出がおもしろい。
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