「ファンタジーの中だけの話にしたほうがいいのでは」ナルニア国物語 第2章:カスピアン王子の角笛 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
ファンタジーの中だけの話にしたほうがいいのでは
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総合:75点
ストーリー: 70
キャスト: 70
演出: 75
ビジュアル: 95
音楽: 75
ファンタジーな異次元の世界の中で、権力争い・裏切り・内部分裂・敗戦・犠牲・責任の擦り付け合い・強力な敵と命懸けの戦争と、物語として面白そうな要素が詰まっている。十分それだけで完結している物語である。子供向けファンタジーというには少し複雑。映像も美しいしCGも良く戦闘・格闘場面は前作よりも迫力があり楽しめる。前作よりも物語性・映像と全体に質は向上している。
だからこそそのような中でわざわざ20世紀に住む四人の現実の兄弟姉妹が出てくる必然性が強いとは思えない。子供がこれほどの血生臭い戦闘に参加したり複雑な組織を率いる指導力を発揮したりしなくても、このファンタジーの世界の中の登場人物だけで物語を進めればいいのでは。でもそれでは第二章になりにくいのだろうか。
元々が子供向けのファンタジーのはずだが、その割りにかなり大人でも見れるくらいの物語になってしまった。でも今更子供向け映画という設定を変えられないし第一章とのつながりも保たなければいけないしこのまま行っちゃうか、という映画会社の都合みたいなのがあるのかもしれない。大人向けの部分と子供向け部分の混ざった中途半端なものになったように感じる。
それと最後はちょっと反則技ではないか。最初からそうすればよかっただろうに。
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