「重軽すぎる…」カムイ外伝 seiuさんの映画レビュー(感想・評価)
重軽すぎる…
原作ファンとしては、松山さんの造形的な部分ではOKでした。でもカムイの持っている壮絶なまでの孤独や絶望感は…残念ながら、感じられませんでした。
映画自体、正直…重くしたいのか、軽くしたいのかよくわからなかった。それでも…もっと「深み」は出せたはず。
日本的風土の作り込などは素晴らしく、忍者走りも頑張ってたし、アクションも忠実で、よかったかとは思うのですが…もうこれは、人生の経験値の差としかいいようがないのかもしれませんが。
確かに今とあの時代とでは、違い過ぎる。
でも現実に生きる人間の絶望感や孤独感ややりきれないくらいの哀しみは、今だって形を変えてあるはずなんです。そこを…描けてない…ように見えました。カムイはそこが核だと思うのに^^;
それは松山さんご自身もインタビューなどで、苦しかったとおっしゃってらっしゃいましたが…そこにご自身で気づけてるだけでも、とても才能ある方なんだなと思います。
本人自らがちゃんとそこに気づけている事を…まわりがヘンに飼殺しにしないことを、願ってしまいます。
コメントする